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オズのポリクローム
第二幕その六

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 男の子達は男の子達で、女の子達は女の子達でお風呂に入って奇麗な服に着替えました。とはいってもです。
 ジョージはお風呂から上がって奇麗な服に着替えた皆を見て笑って言いました。
「服の色は変わらないね」
「うん、皆ね」
 神宝がジョージのその言葉に頷いて答えます。
「僕は青でね」
「僕は赤だね」
 ジョージは自分の服の色を見て言いました。
「そして皆もね」
「色々な服があったけれど」
 カルロスは自分の黄色い服を見ながら笑ってお話します、五人共王宮で着るのに相応しい絹の立派な服です。恵理香とナターシャはドレスです。
「やっぱり僕は黄色だよ」
「そうだね、カルロスはね」
 ジョージも笑顔で頷きます。
「その色だね」
「そして恵理香はピンクね」
「ナターシャは黒で」
 ナターシャと恵理香はお互いでお話しています、それぞれのドレスを見て。
「いつもその色よね」
「皆そうよね」
「何か僕達五人ってね」
 ここでまた言うジョージでした。
「オズの国みたいに色が決まってるね」
「うん、けれどね」
「僕達三人はオズの国の色だけれど」
 神宝とカルロスがジョージに言います。
「赤、青、黄色でね」
「それぞれカドリング、マンチキン、ウィンキーの色だけれど」
「恵理香とナターシャはね」
「違う色だよね」
「黒とピンクはね」
 ジョージは女の子二人の色をあらためて見て言います。
「オズの国のそれぞれの色じゃないね」
「そうなのよね」
 ナターシャもジョージに応えながら自分の黒のドレスを見ます。とても奇麗な絹で作られた可愛らしいデザインのドレスです。
「私と恵理香は」
「ううん、私は桜や桃が好きだから」
 恵理香も自分のピンクの奇麗なデザインのドレスを見ています。
「いつもピンクだけれど」
「二人のそれぞれの色だね」
「別にそれでもいいのよ」
 ここでドロシーが五人に言うのでした。
「それぞれの色でもね」
「そういえばドロシーさんも」
「ええ、私もエメラルドの都の王女だけれど」
「緑の服ばかり着ていないですね」
「色々な服を着てるでしょ」
「はい」
「僕だってね」
 ドロシーの足元にいるトトも言ってきました。
「黒だね」
「あっ、確かに」
「ナターシャと同じ色だけれどね」
「誰も問題にしていないね」
「だって実際に問題じゃないから」
 エメラルドの都にいて黒でもというのです。
「オズの国にはそれぞれの色があってもね」
「その色じゃないといけないってこともないの」
「そうなんだよ」
 こうお話するのでした。
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