番外 Vivid編
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ンを押すと、ビーズの様な物が一つ押し出され、中の水に溶ける。
このパヒュームの使い方は色々だ。
傷に吹きかければ擦り傷や切り傷程度ならばたちどころに治り、寝る前にひと吹き寝室に吹きかければ『絶』の効果もあって3時間睡眠でもばっちり全快、元気いっぱいだ。
そしてやった事は無いけれど、おそらくこのビーズを取り出して直接口にすればどんな怪我だって治るだろう。
だから今回も3時間睡眠で大丈夫と計算していたんだけど…なのはさんに見つかっちゃったと言うわけ。
「まあ、良いけど、あんまり心配させないでね?」
「はーい」
お叱りを受けて寝室へと戻される。
「あ、ちょっと待ってください」
あたしは懐からパヒュームを取り出す。
「何?」
「これを吹きかけると安眠できるんです。なのはさんも良かったらどうかなって」
「それ、ヴィヴィオも持ってる…」
「え?」
なのはさん今なんか言った?
「ううん、何でもない。それじゃあ、借りてみようかな」
「あ、はい。どうぞ」
あたしからパヒュームを受け取ってシュッとひと吹き。
「あ、本当だ。気持ち良い」
「そうなんです。ついでに疲れも取れちゃいます」
なのはさんがパヒュームをあたしに返す。
「へぇ、不思議だね」
「はい!」
私は宝物を誉められて上機嫌で部屋に戻った。
しかし、ベッドに潜り込むと思考がぐるぐるマイナスの方向に展開した。
先ほどのなのはさんとの会話で強くアオさん達の事を思い出した所為だ。
だめだ…やっぱり一人じゃ限界だよぉ…
相談できる仲間が欲しい…修行を見てくれる先生が欲しい…
アオさん達に会いたい…
あの時。あのゲームの世界から現実世界に戻ってもいつでもアオさん達には会えるって思っていた。
一ヶ月が経ってパパにお願いして機動六課に問い合わせてもらったりもした。
その時はまだゲームの中だって言われただけだった。
だけど、その後何回か問い合わせてもらったら、今度はもう会うことは出来ないって教えられた。
どう言う事かとあたしのパパが食い下がってくれたおかげでようやく事情を知ることが出来た。
あの人たちは過去から来た人なんだって。
どのくらい過去なのか聞いたら10年って教えてくれた。
10年くらいだったら今でも探せば居るはずだよね?
それでも返ってきた答えはNOだった。
アオさんとソラさんはこの世界には生まれていないんだって。
意味が分からなかった。
でも目の前に現れたなのはさんとフェイトさんを見て理解した。
彼女達は違う…
存在感が違う。なのはさんとフェイトさんはもっと…
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