A.G.E(アンジェ)
第七話:混沌の訪れ
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「……」
一聞すると荒唐無稽ではある。
しかしこう言っちゃあ何だが、お袋のオカルト方面の力は侮れないものがあり、各言う俺も言狂そのものを見てこそいないが、それらが起こした怪事件を目の当たりにした事はある。
だからこそ、その言葉を馬鹿ばかしいと一蹴できなかった。顔が先程までと違い、真剣なのも拍車をかけている。
じゃあ言う事を素直に聞くかと言えば、だまくらかしている可能性もあり、すぐにハイとは頷けない。
何せいろいろ理由を付けようとも、『羆に殴られに行け』と言われているも同義なのだから。
俺が疑いの目でにらみ、お袋が真剣味のある眼で俺を射ぬいた、刹那―――――
―――脈絡なく、途轍もない怪音が響く。
「何……!?」
「アレはっ……!?」
窓から見える景色の端、その遠くの境内近くで……高々と火柱が上がった。
「麟斗!」
「……クソッ!」
明らかな異常事態……何かが起きた事だけが、唯一明白なモノだった。
お袋が悪い訳でもない、じゃあ俺が悪いのだろうか? ……いや、自分やら誰かを責めている時間など無い。
お袋の声を背中に受けながら、俺は境内へ向けて走り出した。
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