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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第487話】
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と自分の不甲斐なさに苛立ちを覚える。
――と、ここで簪が唐突に俺を呼び止めた。
「ま、待って……!」
「簪……何だ?」
正直、いつ此方に襲い掛かるかわからない状況での呼び止めは危険でしかなかったのだが、簪の眼差しを見て注意は紅い機体に向けたまま俺は簪に耳を傾ける――と、ここで突き飛ばされた一夏と篠ノ之の二人が果敢にも紅い機体に攻め込んだ。
「棒立ちで隙だらけだぞ!! 姿形が変わろうと、紅椿の敵ではないという事を思い知らせてやる!!」
「俺だってまだまだやれる!! ウォォオオオッ!!」
雪片による刺突を避け、空裂と雨月による交差攻撃をまるでその場で踊るように避けた紅い機体、だがやはり攻撃の意思は無いのかただただ回避しかしなかった。
二人が注意を引いてる合間に簪が言葉を続ける。
「ヒルト、くん……行かない、で……。 新し、いISでも、あの紅い機体に対して、勝てない……かもしれないよ……。 飯山さんだって、苦戦して……ISだって限界が来てる……!」
言って指差す先に居た未来はいつの間にか劣勢へと追いやられていた。
息も徐々に荒ぎ、必死に空気を取り込もうと喘ぐ様な様子も見受けられる。
そんな様子に、俺はいても立ってもいられず飛び立とうとするのだが簪は腕を掴むとこう俺に言った。
「ヒルトくん……! 死ぬのが……死ぬのが、怖く、ないの……?」
――死ぬのが怖くない?
その言葉に以前襲撃を受けた時の事がフラッシュバックされた。
恐怖心が急激に沸いてくる、だが――無理やり俺はかぶりを振ると簪に答えた。
「……怖くないと言えば嘘になる」
「だったら……どうして……戦うの……?」
その言葉を聞き、俺は無意識に簪に言葉を紡いだ。
「……戦うのに理由はないさ、本来なら大人が対処しなければならない事態だが、今動けるのが俺達IS操縦者だけ。 ――逃げるのは簡単だが、逃げても事態は何も解決しないどころか、下手したら無関係な人にまで危害が及ぶかもしれない」
「………………」
俺の言葉に簪はただただ黙って聞いていた、その間も戦いは続き、重症の楯無さんは苦しそうに喘いでいる。
「今逃げないのは、俺達を助けに来てくれた理央達の想いにイザナギを俺に託した母さんの想い、そして――」
打鉄を見る、俺を生かす為に身代わりとなった雅の想いに応える為。
「――学園の窮地にさ、在籍してる俺が逃げ出す訳にはいかないだろ? 怖いけどさ、肝心な時に逃げ出す事は俺には出来ないんだよ、これがな」
「ヒルトくん……」
「簪……勇気を振り絞るのは容易な事じゃない。 ――けどさ、もし
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