Fate/stay night
1099話
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かしら。いいわ、とにかく一人称は……そうね、俺でいいんじゃない? あんたの様子を見る限りだと僕とか私って感じじゃないし」
俺……俺か。うん、そうだな。確かに俺というのがどこかピッタリくるような気がする。
先程見た自分の顔を思い出す。
赤い髪に白人風の顔立ち。目は少し垂れ気味なようにも見えるが、自分でも不思議な程に鋭い光りを放っていた。
「あの召喚の手応えは一体何だったのかしら……間違いなく最高の手応えだったんだけど。ねぇ、あんた。クラスは何?」
「……クラス?」
「そ。サーヴァントとして召喚されたんだから、当然何らかのクラスがある筈でしょ?」
その言葉を聞き、首を傾げる。
「クラスというのは、セイバー、ランサー、アーチャー、ライダー、キャスター、アサシン、バーサーカーのどれかよ。自分で分からないの? 普通は自分で分かる筈なんだけど」
「そうは言ってもな。自分自身の事すら分からないんだぞ? ステータスとか……うん? ステータス?」
何でステータスなんて言葉が出てきたんだ? 女が言ってるのはクラスについてだろ?
自分の言葉に首を傾げていると、やがて女が我慢の限界だとでも言いたげに叫ぶ。
「いいから、クラス名を教えなさい! 自分のステータス確認くらいは出来るでしょ!? 全く、最初から私がステータスを確認しておけばよかったんじゃないかしら……」
「クラス名?」
何だかブツブツと言っている女の言葉を聞きそう呟くと共に、不意にそのステータスを理解する。
ああ、確かにステータスっぽい。……ステータスっぽい? 何を以て俺はこれをステータスっぽいって言ってるんだ?
一瞬悩みたくなったが、女が俺の方へと鋭い視線を向けているのを見て、改めてクラスの書かれている場所へと視線を向ける。
……うん?
「なあ、クラス名はセイバー、ランサー、アーチャー、ライダー、キャスター、アサシン、バーサーカーの合計7つ……でいいんだよ、な?」
「そうよ」
即座に断言する女だが、俺のはそれに大人しく頷く事は出来ない。
何故なら……
「俺のクラス名、アークエネミーと出てるんだが……」
そう、口にする。
「は? アークエネミー? セイバーじゃなくて?」
「ああ。少なくても俺のステータス画面にセイバーという文字は何もない」
「ちょっと待って、あんたのステータスを確認するから……って、うわ、本当にクラス名がアークエネミーってあるじゃない。つまり、大敵? イレギュラークラスって奴ね。確かに聖杯戦争で以前に何度かイレギュラークラスが現れた事はあるみたいだけど……って、何よこれ!?」
ブツブツと呟いていた女が、唐突に叫んで俺の方を見る……いや、見つめる? 違うな。信じられないものでも見
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