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ウイングマン バルーンプラス編
1 3人だけの戦い
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展開に興味をそそられてしまった。
さっきの轟音をこのショーのスタートの合図だと受け取ったのだった。
「どうせ暇だし、面白そうだから見ていくか」とかなんとか。
野次馬たちはステージ前のベンチにまばらに着席し始め、観客となった。
「え〜っ!?」
アオイたちは鑑賞をし始めた野次馬たちの行動に驚いた。
「アクションショーと勘違いされているみたいですね……」
桃子は客席を見渡して、冷や汗をかいた。
完全に自分たちの戦いを楽しむ気が満々だ。
しかし、アオイはもう彼らを気にすることをやめた。それほどの人数はいなかったというのもあった。それに今は自分が頑張らないといけない事態なのだ。
「そんな言ってられるのも今のうちよ! ケン坊がいないからって舐めてもらっちゃこまるわ」
しかし、思わず出た言葉は、ギャラリーを意識してしまったかのような、啖呵になってしまった。
「ケン坊って誰だ?」などと疑問を言う言葉も聞こえてきたが、ほとんどの観客は喜んだ。
「おおおおおっ!」
これから始まる物語の期待を感じたのだ。
自分の言葉に対しての反応を感じ、アオイは自分が失言したことに気づき、少し顔を赤らめた。
「アオイさ〜ん!?」
美紅も困惑をしていた。
「ごめん、ついつられちゃった……」
アオイは舌を出して失敗をアピールした。
しかし、桃子は完全にその雰囲気に飲まれていた。
「私たちだけでお前なんか退治しちゃうんだからね!」
そう言うと桃子も思わずガッツポーズをしてしまった。
ギャラリーもそのポーズに応援の声を上げた。
セイギマンでステージのアクションに慣れているためか、ノリノリだった。
「客席のみんなも応援してね!」
そう言ってギャラリーに向けて手を振った。
「桃子ちゃん!? ちょ、ちょっと……」
美紅は驚いてその完成に圧倒されて少し落ち着かない。
アオイも桃子の行動に影響を受けた。
「そうだよね、この状況を楽しまなきゃ!」
そう言うとアオイも観客に向けて、ガッツポーズをした。
そして、バルーンプラスを指差した。
「こいつを今からやっつけるから、みんな応援よろしく!」
美紅も自分だけしないのもどうかと思い、恥ずかしがりながらも小さくガッツポーズをした。
ギャラリーは大盛り上がりで、その歓声に釣られて、さらに客は増えていった。



アオイはギャラリーの歓声に後押しをされて、攻撃再開の口火を切った。
ディメンションビームがバルーンプラスの胸元を狙った。
そして、桃子が矢継ぎ早にラリアートを仕掛け、美紅も慌ててはキックで続いた。
素早い動きでバルーンプラスは3人の連続攻撃を次々とかわしたのだった。
さっきの動きはまぐれではなかった。
「こいつ、結構やるわね」
アオイは一旦、2人を集めた。
「ただ攻撃するだけ
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