1 3人だけの戦い
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逃げるのをやめ、立ち止まるとバルーンプラスの方に振り返った。
これから反撃だ。
「これでも食らえっ!」
桃子はディメンションビームを放つと、とっさにそれを避けるため、バルーンプラスはジャンプした。
「上っ!」
大声で叫んだ桃子の声に素早く反応したアオイは、ステージ上からバルーンプラスに向けてディメンションビームを放った。
しかし、その攻撃は読まれていた。まるでビームが放たれること知っていたかのように、迷いのない避け方だった。
桃子が続けざまに放ったディメンションビームも交わしてみせた。
そして、こう言った。
「ガハハハハ。これからが本番だぜ!」
そのセリフに、ギャラリーの期待値が急上昇だ。
「うおおおおおおおっ!何をやるんだ」
5.
バルーンプラスの本気モードが発動した。
素早いフットワークを見せて桃子に近づいた。スピードが速い。その動きに桃子は慌てたが、とりあえず逃げることに集中することでなんとか避けることができた。アオイの攻撃も助けになっていた。
バルーンプラスの動きは、確かに速くなっていた。今までの動きとは比べものにはならない。
しかし、それだけだった。別に新しい攻撃が加わることはなかった。
ただ、それでも桃子には脅威となった。完全に押され気味だ。
バルーンプラスは執拗に桃子にパンチ攻撃を仕掛けてくる。
「やっぱりこいつの技はこれだけか……」
パンチしかないと言っても、これに当たるわけにはいかないのだ。パンチがコスチュームにかするだけでも消滅させられてしまう危険性がある。
そして、この素早いスピードだ。パンチしかないとわかっていても、なめるわけにはいかない。アオイが攻撃に加わってくれても、避けるのがやっとなのだ。
ただ、アオイも片手を胸で押さえながらの攻撃に慣れてきたのか、だんだんと援護の攻撃は激しくなってきた。
それにアオイ自身、集中力が高まって、ギャラリーの視線が気にならなくなってきた。
激しさを増すアオイの攻撃のお蔭で、桃子にもだんだん余裕が生まれてきた。
バルーンプラスにとってアオイの攻撃がだんだんと脅威になってきて、額から冷や汗が垂れてきた。
「やはり3人を相手にするんだったら体力温存ってわけにはいかないようだな」
そう言うと両手を広げた。
すると体中に雷のような電流が走った。
「最大出力だっ!」
まだ日が明るいから派手さはないが、派手にバチバチという音が聞こえた。
「何、ついに奥の手!?」
桃子、アオイ、美紅は、この展開を警戒した。
ギャラリーは盛り上がり、次の攻撃を期待した。
しかし――
「そんなことって!?」
アオイも桃子も驚いた。
ギャラリーも予想外の展開だった。
美紅もあっけにとられた。
バルーンプラスの最大出力は、さらに動きが速くなっ
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