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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第198話 戦う勇気
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その真剣な表情。そして、突然掴まれた肩。伝わる温もり。
シノンはその1つ1つに、動揺を隠す事が出来ない。至近距離から見つめ合っている事もその要因の1つだ。決して目を逸らさずに 見つめているのだから。容姿を考えたら、普通であれば、こんな動悸がしたりしないだろう。だけど、彼の素顔が アバターを介して見せる気がしたのだ。だからこそ、頬が紅潮してしまうのだろう。
だけど、シノンは 今は その感覚に浸る間は、無かった。
「シノン。……正直に答えてくれ」
「え、ええ」
リュウキがシノンに訊いたから。
「――君は1人暮らしか?」
「う、うん。そうだけど」
「次だ。……鍵は? ……それと、ドアチェーンはかけているか?」
「いちおう、電子ロックだけじゃなくシリンダー錠も、掛けてあるけど……うちも初期型、旧式の電子錠。チェーンは……」
シノンは、必死にこの世界にダイヴする前の事を思い返していた。
簡単に片付けた部屋。そして 節約の為に消した部屋の灯り。……空調設備の設定時間。そして……、ドアのチェーンは……。
「……してない、かもしれない」
そう、戸締りに関しては、しっかりと確認していると自信を持って言える。だが、そこまで厳重に掛けているか? ドアも二重にロックしているか? と訊かれれば、縦に振れなかった。
「そうか……」
リュウキは、ゆっくりと頷くと、キリトを見た。
キリトも、悟った様だった。判った上で、頷いていたから。
――……彼女を一番に考え無ければならない。……守らなければならないと言う事を。
「本当は、話したく無い事だった。……悪戯に不安を煽る様な事は、したくない事だった。……全て知らない内に、決着を付けるべきだった。……だが、死神も来ている以上は……。っ、でも……まだ オレは……迷って……」
「……良い。言って」
リュウキの表情は、これまでに無い程、色濃い懸念が浮かんでいるのを感じた。シノンは、その表情を見て もう、その温もりさえ 感じられなくなる程、触覚ではなく視覚に情報収集が集中してしまっていた。
――……嫌だ。訊きたくない。その先は。
シノンはそう思っていた。心の底では、既に自分も判っていたのかもしれない。ただ、言葉にされるのが、とてつもなく恐ろしかった。だけど、訊かずにはいられなかった。……矛盾しているのだが、どうしても。
リュウキは、シノンの言葉を、そして 僅かに動いた顔を見て、言葉を紡いだ。
「あの時。……廃墟のスタジアム近くで、死銃は 麻痺したシノンを、撃とうとした。いや オレが割って入ったから、未遂に終わったが、間違いなく撃っていた。そして ロボット・ホースの上でも……」
リュウキは、
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