デスゲームの始まり
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支配する。
『??ナーヴギアから発せられる高出力マイクロウェーブが、君たちの脳を破壊する。』
おれは開いた口が塞がらなかった。
脳を破壊するということは、殺すということだからだ。
「何言ってんだアイツ。そんなことできるわけねぇ、そうだよなキリト!」
確かに、そんなことできるとは思えない。
どうなのか俺もキリトの方を見る。
「いや……できる。ギアの重量の約三割はバッテリセルだ。俺たちの脳を焼き切ることは可能だ」
「でも…停電とかあったらどうすんだよ」
その時の声が聞こえてたように茅場がまた続ける。
『具体的には、十分間の外部電源切断、二時間以上のネットワーク切断、ナーヴギア本体のロック解除、分解、はかいのいずれかの条件によって、脳が破壊される。
今現在、残念ながらすでに二百十三人のプレイヤーが永久退場している』
もうすでに二百人以上の人間が死んでいる。
これが現実であると、事実であると認めたくないが、それを冷静に受け止めている自分がいる。
「なんだよこんなことできるわけねぇ。とっとと出せよ。これも全部オープニングなんだろ。そうだよなぁ!」
そう喚くクラインを嘲笑うように茅場は続ける。
『諸君がゲームから解放される条件は、アインクラッド第百層にいる最終ボスを倒してゲームをクリアすること。
そうすれば生き残っている全てのプレイヤーが安全にログアウトされる』
再び辺りを静寂が包み込む。
城とはすなわちこのゲームの舞台である巨大浮遊城、アインクラッドなのだ。
「第百層だと??できるわけねぇ!ベータじゃろくに上がれなかったって聞いたぞ??」
百層などという途方もない目標。
遠い道のりを死という重すぎるペナルティを背に進まなければならない。
絶望に座り込みそうになるが、気力で立ち続ける。
『最後に、この世界が現実である証拠を見せよう。ストレージに私からのプレゼントがある』
俺はすぐさまメニューウインドウを出す。
周囲のプレイヤーもウインドウを開き、広場に鈴の音が響く。
プレゼントのアイテム名は《手鏡》。
取り出した手鏡を手にしてみるが、なにも起こらない。
周りを見渡してみると、突然プレイヤー達が白い光に包まれ、自分自身も同じ光に呑み込まれる。
ほんの数秒で元に戻ったが、プレイヤーの顔が全て変わっていた。
自分の手鏡を見てみると、現実の自分の顔が映っていた。
なぜ自分の顔が?と考えていると、
「お前がクラインか??」「おめぇがキリトか??」
という驚いた声が聞こえた。
キリトたちの方を見てみると、キリトは中性的な顔へ、クラインは野武士のような顔へ変化していた。
「どういうことなんだ?キリト、クライン」
「ああ、コトミネか、俺も
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