デスゲームの始まり
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らにしろ」
そう言うとクラインはようやくキリトから離れた。
「ありがとな、コトミネ」
「どういたしまして」
その後もしばらく話し合っていると突然俺たちの体が青い光に包まれた。
「うぉっ」 「なっ」 「何!?」
何が起こっているのか分からずに、されるがままになっていると風景がもとに戻った。
草原ではない煉瓦作りの建物、このゲームに初めてログインした時に見た《はじまりの街》の中央広場の景色だ。
今起こったのはおそらく運営側による強制的な移動。
近くには先ほどまで一緒にいたキリトとクラインの姿があった。
周囲を見渡してみると自分達と同じように強制移動されてきたであろうプレイヤー、その数およそ一万。
今現在ソードアート・オンラインにログインしているプレイヤー全てがこの広場に集められていた。
やがてざわめきの声が起こり、だんだんその音を大きくしていった。
そのとき、突然上に文字が現れた。
「…Warking…System Announcement?」
「運営からのアナウンスがあるんだよ
「やっと出られるのか?」
そうしていると文字の中心がいきなり液体のように流れ出し、巨大な赤いローブのアバターを作り出した。
「何だあのローブだけのアバター?」
「あれは…ベータテストの時にGMが着てたローブだな。中に何もないけど」
その中身のないアバターが何か言い様のない不安を抱かせる。
そしてローブのアバターが白い手袋を左右に広げた。
『ようこそプレイヤー諸君、私の世界へ』
あいつは何を言っているんだ?
《私の世界》と言っていたが、どういう意味だろうか。
周りを見ても皆唖然とした顔をしていた。キリトやクラインも似たような顔だ。
さらにローブのアバターは続ける。
『私は茅場晶彦。この世界をコントロールできる、いわば神の様な存在だ』
「何…だと……」
俺はローブのアバターが発した言葉に耳を疑った。
茅場晶彦。
このソードアート・オンラインの製作者にして、ナーヴギアの設計者。
ゲームに全く興味のなかった俺ですら知っているほどの人物だ。
俺たちプレイヤーが驚いている中、ローブのアバター??茅場晶彦??は続ける。
『君たちはすでにログアウトボタンが消えていることに気付いているだろう。だがこれは《ソードアート・オンライン》の本来の仕様である』
「仕様とはどういうことだ?」
『君たちはこれからこの城の頂に到達するまで、ゲームから出ることはできない』
城?城とは何のことだろうか。
しかし、次の茅場の言葉にそんな疑問はかき消された。
『……また、外部の人間がナーヴギアを停止させることは有り得ない。
もしそれが試みられた場合??』
辺りを静寂が
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