本編 第二部
「残されたのは希望?絶望?」
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つの頭があるから。
無論、相手も無防備ではない赤き竜がその口から炎をくゆらせ始めた。
「!まあ、敵もすんなりやられてはくれませんよね、でもわたくしがなんの手もなしいると思いまして?細川様、出番です!」
『ふう、やはりわたしは一緒にはいけないわね。戻ってきて正解ね。高町さん、あなたの土壇場の考えの転換すばらしいわ』
「ええ!?彼女は伊佐様とともに嵐の向こうへ行ったのでは?」
「ええ、当初の作戦ではそうでしたわ。しかしわたくしは戦中の中にこそ活を見出すタイプですの。よく考えればあの嵐のなかで細川さまの魔術は通用しないかもしれないない。ならばこちらでの盾として役立てられればより効果的ですわ、それで細川様、伊佐様は無事、嵐の向こうへ?」
『ええ、そこまではなんとか』
「よろしいでは作戦に入りましょう」
『防御結界展開。時間はそう長くは持ちませんよ、いいですわね?』
「ええ、十分です。私の将軍は有能ですから」
赤き竜はものすごい巨大な炎を放った。
たちまち全戦艦は噴煙に巻き込まれた。赤き竜はにやりとしたが煙が晴れてくにして
自分の思い通りの展開になってないことに戦慄した。
人間風情が結界なんぞを張り巡らしている。
「世界中から集められた霊的エネルギーを一度に集束させた超結界、簡単には破れない!明日香、今よ!」
「よっと!そら、そらあ!」
連続して放たれた槍は的確に頭を打ち抜いていく獣は苦し紛れに突進してきた。視界にあるものを全て食いあらすつもりだ。それも海を跳ねるようにしてとんでくる。だがそれを数千万のミサイルが遮る。離脱行動をとっていた戦闘機たちが補給を得て帰ってきたのだ。
すぐさま悪魔たちと堕天使の軍が割って入る。
赤き竜も空を駆けて突っ込んでくる。その時だった。バハムートが動いた。リヴァイアサンを睨みつけたまま静止していたあの大魚が動いた。
赤き竜と獣に襲いかかり暴虐のかぎりを尽くして争った。たちまち、宇宙は巨大生物の闘争の場となった赤き竜はそのとぐろをバハムートに巻きつけ喉元に噛み付こうとするバハムートは荒れ狂って大波を立てて赤き竜の胴体を食いちぎる7つの尾を持つ竜はひるまず牙を向く、獣はバハムートにところ構わず噛み付いてその鱗を引きちぎる。
しかしバハムートは動じない。獣の歯は鱗にあたりはするが傷つけられず噛み切れないで牙は滑る。
海よりも巨大なのだ、滴り落ちる海水は、それ一つ一つが大きな滝ほどもあるはずなのに遠くから見るとまるでその滝すら小さく小さく見えてただの流れ落ちる滴のようだ
あそこで起こっていることはまるで古の神話の最終戦争のようだ。そう神々の戦争。
明日香の槍もまったく狙いを外さず入り乱れる両者のうち、敵だけを射抜いていく。
「さあ、勝負は始まったばかり、ですが勝敗を決するの
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