007話
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かする」
ウィングを発動し飛翔し魔力の方向へと急行する、いま再び村が襲撃されれば完全に村人の心は折れる。そんな事はさせる訳には行かない、村から約2キロの地点で一人の男を見つけた。酷く筋肉質で腕、足の関節にARMと思しき鉄の輪を装備している。そして、その耳にチェスの駒である"ビショップ"を模したピアス。
「おい止まれ、チェスの駒」
チェスの駒の人間は明らか。
「何だぁきさまぁっ〜?俺はこの先の………そうか、俺が感じた強い魔力はお前が源か」
「チェスの駒、俺に何かようか」
「おうよ、お前の全て―――くれよ」
「っ!!」
刹那、引き抜かれたバルムンクが迫る男の腕を止めた。その腕の表面は細かい、微小な歯がびっしりと生えており大根おろし機を連想させる。だがそれ以上にこの男の腕の硬度と力が尋常ではない。ステータスを見てみる。
【対象】:『グリール』
【種族】:『人間』
【属性】:『混沌・悪』
【精神状態】:興奮
【ステータス】 筋力C 耐久E 敏捷E 魔力C 幸運E
筋力Cという自分を上回るほどの力を有している、そして魔力も高い。恐らくその魔力を使い筋力増強系のARMを多数使用しているのだろう。
「ほう、俺様の力でも折れない剣とは。気に入ったぜ、それも貰うぜ」
「誰がやるか、この野郎!!」
腕を弾き飛ばし蹴りをデイルの腹へと決める、だが手応えは異常なほどに固い。足を思いっきり殴られるがそれを受けたまま足を押し込むように更に蹴り付けて距離を取る。
「ほう、テメェの身体頑強だな。欲しいな、その頑丈さ……」
「欲しいしか言ってねぇなこいつ……お前だって十分頑丈だろうが」
「クッフッフフフこいつはこれのお陰だ」
そう言いながら肩に装備している輪のARMを示すグリール。
「こいつはウェポンARM シャークアーマー。全身を鮫のような歯の刃で包む事が出来るんだよ」
「成程、それで硬いのか……そして筋力増強系のARM、近接戦闘などこの以上に恐ろしい相手は居ないだろうな」
全身を覆う刃の鎧、生身で触れれば切り刻まれ。そして尋常ではない怪力で殴られると同時に刃の鎧が身体を切り裂く。恐ろしい限りだ、だが
「俺は負けないがな」
抑えていた魔力を開放、全力で魔力を放出しバルムンクへと注ぎ込んでいく。グリールも尋常ではない魔力の放出とそれが剣にどんどん吸い込まれていくという異様な光景に後ずさりする。彼自身ビショップになって其れなりに長いがここまで魔力を武器に集中させた光景はいまだ見た事がない。
「ガ、ガーディアンでもないのにそんな量の魔力、ARMが持たない筈……!!」
「砕け、抉れ……グラム・フリード!!」
最大限の魔力を収束させたバルムンクの一閃、それはグリールの刃の鎧を
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