暁 〜小説投稿サイト〜
DIGIMONSTORY CYBERSLEUTH 〜我が身は誰かの為に〜
Chapter2「父を探して 山科悠子の依頼」
Story7:初仕事はご近所回り
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てか? まぁそんな女性は嫌いではないが……

 とにかく、今は挨拶回りと暮海さんの依頼を済ませよう。
 そう決めて、俺は中野ブロードウェイを歩き始めた。これからどんな出会いがあるのやら……













 ……いや、確かにね。確かに面白い出会いを求めてはいたけど…


「―――あぁ、タクミ!? よかったぁ、無事だったんだ!」


 彼女との出会いは、予想できなかった。

 ここは事務所より一階上にある、CDショップ。
 その店の入り口に、彼女―――白峰ノキアがいたのだ。

 そう言えば彼女とは、昨日EDENで分かれてから何も連絡をしていなかったな。心配させてしまっただろうか?


「てかま、そりゃそうか〜。電脳世界で起きたアレだし…リアルでどうこうなるアレじゃないよね」


 ……この様子だと、俺の身体が半電脳体となっている事は、言わない方がいいかな?


「けど、あのコたち…大丈夫かなぁ…?」

「あのコたち…?」

「覚えてないの!? こんの、ハクジョーモン! ほら、あたしをかばってくれたデジモンたちだよ! ちょっと心配だなぁ…あのコたちがいなかったら、きっと今頃……」


 そう言うと、白峰は両手を胸の前で組んで小さくため息をついた。


「なんかあたしってば、子供のころからああなんだよね。大事な時になると、いっつもビビっちゃうってゆーか…頭が真っ白になって動けなくなっちゃう、みたいな。きみにもヤな思いさせちゃったかな…ホントごめん…」

「別に、気にしてないさ。それに、白峰が謝る必要はないだろ?」

「で、でも…」

「あいつらも、俺も、お前が危ないと思ったから前に出た。それだけさ。それに、あんなもの見たら誰だってビビるさ」


 それよりも、と言って俺は白峰の肩に手を乗せた。


「お前が無事で何よりだった。じゃなきゃ俺とあいつらの苦労が、無駄になっちまうからな」

「う、うん…ありがとう…!」

「ん、どういたしまして」


 そう言って俺がニヘラッと笑うと、彼女も表情を明るくした。


「あ、それはそうと、きみもしょっぴんぐ・なう?」

「いや、俺は挨拶回りだ」

「挨拶回り? いったいなんの…?」


 う〜ん、これは少し説明した方がいいかな…?

 ―――かくかくしかじか―――


「へ〜、助手兼電脳探偵になったんだ〜! すっご〜い! 電脳探偵か〜! 電脳探偵ね〜……電脳探偵…………は? なにソレ? で・ん・の・う・た・ん・て・い?」

「そう、それ」


 これまでの経緯(半電脳体やEDEN症候群については省いた)を説明すると、白峰はなんだか困った表情を浮か
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