マブラヴ
1098話
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になるんだろうなって』
あからさまに何かを誤魔化したような口調だったが、言いたくないのを無理に言わせる必要もないだろう。
『とにかく、安心して下さい。日本としてはシャドウミラーの提案には賛成です。いえ、寧ろどんどん火星を占領して下さいと言いたいくらいですね。ただ……あの国は……』
再び言葉を濁す恭子だが、どこの国の事を言っているのかはすぐに分かった。
火星は元々自分達の領土であり、歴史的に見てもそれは事実云々と言っている国の事だろう。
例によって例の如く、その発表のすぐ後に大東亜連合が訂正会見という名の謝罪会見を行ったからな。
……お守りご苦労さんですと言いたくなるのは、きっと俺だけじゃない筈だ。
日本とシャドウミラーの関係が良好なせいか、最近はシャドウミラーの方にも徐々にその矛先を向けてきているんだよな。
で、その度に大東亜連合の国々が走り回っている訳で……MSとは言わないけど、何か食用品辺りを差し入れしておこうか。
ネギま世界で魔法使いが作っている保存食の類は、半ばブランド化しているから喜んで貰えるだろう。これで少しでも気苦労が減ってくれる事を祈ろう。
「日本としてはオルタネイティヴ4の件もあるし、今は色々と大変な時期だろ」
『ふふっ、確かに。ただ……ああ、いえ。何でもありません』
再び言葉を濁すのを見ると、恐らく何かあるんだろう。
まぁ、その辺は俺にはあまり関係ないか。気になるのなら、後でレモン達に聞いてみればいいんだし。
そう考えつつ時計を見ると、既に予定の時間になりつつあった。
「っと、悪いな。そろそろ次の予定があるんだ。この辺で失礼させて貰うよ。とにかく、火星の件ではよろしく頼む」
『ええ、分かりました。アクセルさんもシャドウミラーの代表として色々と大変だと思いますが、頑張って下さいね。また今度……もうすぐ日本では紅葉の時期なので、花見の時と同じく、また皆さんで来て下さい。特に醍醐寺の紅葉は見る者の心を震わせるので、是非皆さんで紅葉狩りと行きたいですね』
「それは確かに面白そうだな。花見の時みたいにまた皆で弁当を持って集まるのもいい」
『ふふっ、確かに。昼は太陽から降り注ぐ光で紅葉が煌めき、夕方には夕日で紅葉の色以上に真っ赤に染まり、夜にはライトアップされて……と、1日中楽しめますしね』
「それはまた、随分と力を入れてるんだな」
恭子の言葉に思わずそう返すと、笑みを浮かべて口を開く。
『そんな余裕が出来てきたのは、やはりシャドウミラーのおかげです。以前は少しでも対BETA戦略に役立てなければならず、催し物の類は以ての外という空気が広まっていましたからね。その辺を考えれば、私達としてもアクセルさん達には感謝しかありません。その、ですね。……あの……紅葉
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