デスゲームへのカウントダウン
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「リンクスタート!!」
意識が現実から切り離されて仮想世界へと移動する。ログイン画面でIDとパスワードを入力しβテスト時代のデータをコンバートする。
[PlayerName:Ran〔M〕]
Ran−秋に襲来する台風から嵐を連想してランってしたけどキャラ名ミスったかなぁとだいぶ後悔したけど、仮想世界では違う自分として生きてみるのも楽しいと思ってこのままにした。
浮遊城アインクラッド第一層はじまりの街
(・・・・・・また来たんだなぁ。この世界に)
スタート地点に立った俺は、空を見上げて心の中で呟き行動を開始した。
「まずは、武器と防具あとは、ポーション類だな」
βテストの頃と大して変わらない街を歩きながらNPCショップを訪ね、少し幅広な片手剣と黒紅(黒っぽい赤もしくは赤っぽい黒)のジャッケット、ポーションを2,3本買った。
(本当は、コートがあればよかったんだけどなぁ。まっ、寒い階層に行けば売ってるだろ。)
メニューを開こうと右手を振ろうとして俺は手を止めた。いくらヴァーチャルの世界であっても衆人環視の中でストリップ紛いな行為をするのはマズいので路地裏へと入り装備を変更しフィールドへと歩を進めた。
「疾っ!」
フレンジーボアの突進を躱した俺は、左手に握った剣を振りかぶり《ソニックリープ》を発動させる。システムが、スキルの立ち上がりを感知しそのアシストにより俺の体は押し出されその勢いを剣に乗せてフレンジーボアを斬りつける。赤いライトエフェクトが散りHPを全損させたフレンジーボアは青いポリゴン片となって散った。
「ふぅー。やっぱこの爽快感いいぜ」
剣を鞘に納めて俺は、草原を散策しはじめるのだった。
少し草原を歩くと見知った奴が、男にソードスキルのレクチャーをしているのが見えた。
(珍しいな。アイツが誰かに教えるなんて)
「よぉ、キリト。あんたがレクチャーしてるなんてどういう風の吹き回しだ?」
「・・・・・・ランか。必死に頼まれてな仕方なくな」
彼の顔は、若干引き攣っている。コミュ障のコイツにはきつかったようだ。
「・・・・・・お前なりに頑張ったんだな。でも、コイツ曲刀なのにお前に教わってんだ?」
赤いバンダナ男を、俺は指差しキリトに尋ねた。
「なるほど。クライン、お前はβテスターだったキリト君に頭を下げて教えを乞いてやっとあのフレンジーボアを倒したと・・・あんた物覚え悪いんだな」
俺は、クラインを言葉で扱き下ろした。いい大人が子供に教えられてやっと雑魚敵倒すとかコイツは多分、ゲーム買っても説明書読まないんだろうなと勝手に推測した。
「ラン。言い過ぎだと思うぞ、クライン凹んでるじゃないか」
キリトが諌めてくるが、俺はそれを聞き流した。
「でも、事実だろ?」
「まぁ、まさかここまでとは
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