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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico34別れ〜John Doe〜
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アと、黄金の両開きの門・・・だけ。ケリオンの姿はどこにも無い。

「コレが、君らがジョンって呼ぶ正体なのだ。神器の一種である転移門、そのうちの1つ、ケリオンローフェティタ。判った? 人間じゃないんだよ、ジョンは。神器って物が人に変身できる術を手に入れただけの・・・偽物の命、体、人格、・・・人形なんだよ」

言葉を失った。人に変身できる神器なんてあんのかよ、おい。そう思ったのはあたしだけじゃなくて、「うそ! レーゼフェアさんがジョン君を隠してるんです!」すずかを筆頭に、「影を使ってるんですよね!」なのはや、「返しなさいよ!」アリサが噛み付いた。他のあたしらもレーゼフェアを睨みつける。

「わっかんないかなぁ〜。ほら、元に戻るよ」

黄金の門が揺らいでいって、それと同時にケリオンが陽炎のように揺らめきながら現れた。そんで、完全に実体化したケリオンがトサッと地面に倒れて、「ぅ・・・あ・・・」体をすぐに起こした。

「ジョン君!」

「・・・思い・・・出した・・・。僕が、なんなのか・・・」

ケリオンがポロポロ涙を流し始めた。そこにレーゼフェアがケリオンに顔を近付けて、ケリオンに何か耳打ちした。するとケリオンは「判った」って立ち上ると、「すずか、みんな」涙ぐんだ瞳をあたしらに向けた。

「ごめん。・・・今までありがとう。僕、すごく楽しかった」

「ジョン君!」

「はい、決まり。それじゃあね〜♪」

――影渡り(シュルプリーズ)――

レーゼフェアはケリオンを連れて影の中に消えていって、遅れて闇の世界が解除された。そして、「ジョン君・・・、ジョン君・・・!」すずかの泣き声だけが残った。

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