暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico34別れ〜John Doe〜
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†††Sideなのは†††

ルシル君とシュヴァリエルさんが斬り結び合いながら私たちから高速で離れて行ったのを見送った私たちは、ハート2と改めて交戦に入る。ベッキーちゃんが「ジリェーゾ! 行きませ!」“ドゥーフヴィーゾヴ”を鳴らして、鋼の装甲を纏った大きな虎型精霊ジリェーゾをハート2に突進させたら・・・

「えっと・・・あっけない・・・?」

ハート2は僅かに避けようっていう意志を見せたけど、回避行動が遅すぎてあっという間に仰向けに押し倒されて、神器を持つ右腕はジリェーゾの左前脚に押さえつけられた。

「(精霊が相手だと、いくら普通の人間じゃないにしても勝てるわけがない)勝った・・・」

そう一息つく。フェイトちゃん達もそうみたいで、デバイスを持つ手から力を抜いたのが判った。でも完全に緩めることなく私たちはハート2の側へと駆け寄る。今度はフェイトちゃんだけじゃなくて私やすずかちゃん、はやてちゃんにヴィータちゃん達と一緒に、ジリェーゾの足の裏からチラッと出ているハート2の右手が携えている本に手を伸ばす。そして「せぇーっの!」引っ張る。だけど、5人の力を合わせているのにビクともしない。

「やっぱりダメみたいだね・・・」

「うん。魔導師状態で力を強くなってるのに・・・」

「どんだけ怪力なんや、ハート2って・・・」

「こんなひょろっとした奴の膂力じゃねぇだろ、これ・・・!」

「こうなったら壊そう。その為の・・・フルドライブだから」

フェイトちゃんは「バルディッシュ。ザンバーフォーム」ハーケンからフルドライブのザンバーへと変形させた。ルシル君とシャルロッテさん2人からも許可は出ているし、機動一課もそれに賛同してるから。

――回収が難しいと思った際は遠慮なく破壊すること。下手に拘るとしっぺ返しがあるかもしれないからね――

「すずか。ブーストお願い」

「うん!」

「フェイトがダメなら次はあたしな。あたしと鉄の伯爵グラーフアイゼンは破壊に特化してんだからよ」

「うん、その時はお願い」

改めてすずかちゃんの斬撃力強化のスラッシュフォースを掛けてもらったフェイトちゃんは「撃ち抜け、雷神!」カートリッジを数発ロード。そして“ドラウプニル”の効果で爆発的に上昇した魔力にも神秘が付加されて魔力刃から放電を開始。

「ベッキー、もう少しの間ハート2を押さえておいて」

「はい。それが一番の良手でしょう」

ハート2はかなりの怪力。精霊のようなすごいの力じゃないとたぶん押さえつけられないと思うから、このままハート2の拘束に当たってもらうことに。フェイトちゃん以外の私たちは巻き込まれないように距離を取る。そうしてフェイトちゃんはトンッと地面を蹴って3mほどまで飛び上がった。そして逆さまに
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