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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第197話 死の正体
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ウキのジャケットを握った。まるで子供の様に、いやいやと首を振った。そこまで周到な準備をして、ただ人を殺すために殺す……。その様な行為に及ぶ人間の心は、完全に理解の埒外だった。ただ、感じられるのは無限の闇を満たす膨大な悪意、それだけだった。
「……狂ってる」
シノンの囁きを訊いて、2人とも頷いた。
「それが普通だ。……シノンの考え、思いが。普通の人間なら」
リュウキは、僅かに震えながら 握り続けるシノンの手にそっと自分の手を重ねつつそう言った。そして、キリトも。
「ああ。間違いないよ。でも、想像は出来る。理解はできなくとも、想像は。あいつは、あいつらは、そこまでしてでも《レッドプレイヤー》でい続けたかったんだろう。オレにも、オレの中にもまだ アインクラッドの最前線で戦い続けた《剣士》なんだ、っていう意識が残ってるから」
「2年も戦ったんだ。……それが当然だ。オレ自身も、否定はしない。《自分の世界》とまで想っていたから。……そして」
リュウキは、再び目をつむり、開いた。
「どんな理由があろうと。アイツ等の考え、感覚、感情。……どれ1つだって判りたく無い。オレ達と一緒にはしたくない。……オレも、奪ってしまっていて、とは思うが……それでも」
重ねられた手。その手も震えている事に、シノンが気づくのは必然だった。
――誰かを殺した手。
その事実は、幾年月が立っても、ぬぐい去る事なんか出来ないから。
「……オレだって同じだ。1人じゃない」
「……ああ」
1人じゃない。
その言葉はシノンの心にも響いてくる。彼らが今戦えている理由だと教えられたから。……理解する事が出来ている。心の奥では、理解する事が出来ているから。温もりを再び知れたから。
「私も。……同じ。なんとなくだけど、判る。私も……」
シノンは、立てかけられた巨大な銃をそっと触り、言う。
「
狙撃手
(
スナイパー
)
なんだ、って時々思うから。……でも、じゃああのぼろマントの2人だけじゃなく、他のヤツも……?」
「ああ。オレ達と同じSAO
生還者
(
サバイバー
)
の可能性が高いな。いや、元ラフコフだろう。そうでもなかったら、こんな連携取るなんて、無理だと思う。……連携といい、その精神だって。―――あ、もしかして。あの十時って」
キリトは、不意に呟く。あの死銃がペイルライダーを殺す前に、していた所作。それを思い出していたのだ。そして、リュウキも頷く。
「意味は、有る筈だ。現実世界とリンクする必要がある以上は」
「え……? どういう事?」
シノンは、2人に問いかけた。
「今回の件、かなり厳密に《犯行時間》を合わせる必要がある。多分、腕に時計を仕込んでいるんだって思うんだ。……ペイル
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