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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第197話 死の正体
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シノンは、両手から力を抜いた。そして、座っていた身体にも力が抜け、再びリュウキの脚へと頭を横たえる。手を取る事が出来なくて、少しチクリ……とした。
あの時
(
・・・
)
の様に、ここ一番でちゃんと出来ないのは、シノンも詩乃も同じだ、とも思ってしまっていた。
そして、あの記憶をまっすぐに受け止めて戦う事。これまで他人を敵として見続けてきた自分が本当の意味で他人を受け入れる事。
自分にそんな事が出来るとは到底思えない。
彼らは その方法で戦う事が出来ているんだろうけれど、自分は自分の解決法を探すしかない、と思うが……、どうしても リュウキとキリトから差し出された手を、……あの時本当に握ってくれて、身体を包み込んでくれた温もりが心に残っている。少し触れただけの温もりじゃなく、身体の芯まで温もりをくれたんだ。
その温もりが、凍った心を。……迷いと言う名の氷を解いてくれた気がした。
リュウキは、差し出した手をゆっくりと下げると、自分の脚に顔を埋めているシノンを見て、微笑んだ。……ゆっくりで良い、といった手前だ。こんなに早くに手を取れる筈も無い。自分自身が、彼女の手を、温もりを受け入れたのにだって、随分と時間がかかったのだから。
(……相手がオレで良いのかどうかも、判らないけど、な。……でも、本当に迷惑じゃなかったらいいんだが。こればかりは、各々の心の問題、だからな……)
リュウキはそうも思っていた。
キリトも同じ様に手を下ろした。
そして、何故だろう? リュウキが『自分で良いのか?』とか、『迷惑じゃないか?』とか思っている様な気がしたんだ。
(……なんでだろ? まぁ、アイツがすっごい鈍感なのは知ってるけど。 それに、こんな空気、今は悪くないかもってな)
今は場面はシリアス。自分自身もかつての闇と対峙し、心が揺さぶられている。でも、何処かで、苦笑いをしている自分もいた。これも、……1人じゃないから、こんな気持ちになる事が出来たんだろうな、とキリトは思っていた。
ここで一言ツッコミを入れるとしたら、キリトの思ってる事。
勿論、『すっごい鈍感』と言う言葉。人のこと言えるか! とツッコミを入れたいのだが。これは仕方が無いのである。
……自分自身の事は判らなくても、
他人
(
リュウキ
)
の事なら判る。
今のキリトはまさにこれなのだから。
少しして、シノンが口を開いた。
「死銃……、死神……」
シノンの呟き、その単語を訊いて2人が反応した。
「?」
「ん?」
「じゃあ、あのぼろマントの中にいる連中は、実在する、本物の人間なんだね」
シノンが聞きたかった事は、それだった。シノンはずっと、あの中身が|あの男《・・
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