01:初陣
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中の血肉を魔力が補強し、体前で腕を交差する。
──そこまで行って、やっと既に脅威は無い事に気が付いた。
「──ぁ。っ痛ぁッ!?」
熱い、熱い、痛い、熱い、痛い、痛い。
全身が焼け爛れる。無理矢理回した魔術回路が驚愕し、焼け切れる寸前なのだ。
「──これは」
アーチャーは少し驚いた様な声を漏らすと、功の前で屈んだ。
「──少し、眠りなさい。召喚者。貴方の力、借りる時が来るやもしれませんので」
アーチャーの手が、功の眼前を撫でる様に横切った。
瞼が重くなり、全身の感覚が遠ざかる。痛みも薄れ、意識は深い暗闇の底へと──
──どぷり
落ちた。
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別次元、別の時間軸。
《白亜宮》。その奥底、玉座の上に鎮座する少年は、長い夢から醒める様に、ゆっくりと目を開いた。
左手を翳し、手の甲を覆う手袋を剥ぐ。
「──全く、何の因果なのやら」
苦笑して、その手を懐かしげに見つめる少年。否、少年の形をした『神』。
ゆっくりと右手で撫でた、其処にあったモノは──
痣として、しかも微弱にしか見えない様な、掠れてしまった紅い痕。
紛れも無い、『令呪』の残り滓、その物であった。
──生存マスター、残り7人。
──生存サーヴァント、残り7体。
令呪総合数、残り20画。
功の令呪数、残り3画。
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