01:初陣
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「んなぁっ??」
爆音と共に突如起こった地震に足を取られ、たたらを踏む。
何とか踏み止まって地震が収まるのを待ち、収まり次第すぐさま廃倉庫から飛び出す。
「……ん……なぁ……っ??」
功は、再び驚愕した。
目の前にあった物は、巨大なクレーター。小型の隕石でも落ちたかと思いたくなるような惨状だが、目の前の現実がその予測が間違っている事を示している。
「セアァァァァァァッ??」
「シィィッ!」
ガギン!ガギン!と、金属質の音が虚空へと響き、既に戦闘が始まっている事を知らせる。
方やの人影は見覚えがある。当然アーチャーだ。右手には長いスナイパーライフルを持ち、左手にはサブマシンガンを持っている。
方やは知らぬ人影。二振りの剣を持ち、アーチャーの放つ弾丸を的確に弾き落として行く。
アーチャーは弾丸の嵐を止めようとしないどころか、更に固定砲台のような大砲やガトリングガンを出現させ、
弾丸の暴風雨の強さを増す。
二刀使いは軽く口笛を吹くと、更にその動きを加速させた。
一呼吸の内に、全ての弾丸を叩き落とし、その内の数十発をアーチャーに叩き返す。否、アーチャーが放った弾丸へと叩き返す。
空中で火花が散り、激突した弾丸は跳ね、更に周りの銃弾に的確にその身をぶつけていく。
「……只者では無いようですね。今のを凌ぎ切るには、宝具の一つや二つ使うかと思いましたが、まさかシラフで止めるとは」
「いやいや、今のは焦ったよ。まさか30%も出させるとはね、驚いた」
──30%だと……?
それは今の剣舞の事か。あのコンマ1秒にも満たない時間に、正確に、大量の弾丸を弾き落としたあの剣舞が──
「……ふむ、見た所君はアーチャーの様だね」
「ええ。そう言う貴方はセイバーですね?」
「如何にも、この身はセイバーのサーヴァント。生前で有れば名乗りの一つでも上げた所だが、今は聖杯戦争故、名乗れない無礼をお許し願いたい」
「構いません。貴方の正体には大凡予測は着きました。
──しかし解せない事が一つ、貴方が『彼』であるならば、此処までの強さは持ち合わせていない筈。
生前の貴方の身に、何が有ったのです」
「──ふむ、悪いがそれも答えられぬな。そう言う君は正体が全く分からない、現代兵器を扱う英霊という事は、未来の英霊かな?」
「──まあ、その様なものです。故に、有利は此方にありますが……」
ジャキン!と音を立てて、アーチャーはその二丁の銃を構える。それを見たセイバーは慌てて、
「あー!待て待て!何も私は戦に来た訳では無い!」
「──聖杯戦争に、戦うつもりは無いが通じるとでも?」
「まあ先ずは話を聞け。君のマスターもいる様だし、此処は一つ仲良く茶でも飲もうで
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