暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX 〜水と氷の交響曲〜
ターン5 移動砲台型戦闘機械、VWXYZ!
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(この間ユーノが『こういう所もレッドなんだなぁ……』って物凄いしみじみした声で言ってた)を駆け上がっていくと、ふと見慣れた赤い制服と髪型、そして一台の車が見えた。ふむ。

「おーい、十代!何やってんのー?」

「あれ、清明?なんでお前がこんなところにいるんだ?」

「…………どっかの誰かさんが起こしてくんないから」

『…………どっかの誰かさんが電池の切れた目覚まし時計を放っておいたから』

「『…………一体誰のことだろうな(ね)』」

「そ、そうか」

 何か言いたそうだったけど、とりあえず何も言わないことにしたらしい。でもとにかく、僕は悪くないはず。

「んで、十代こそ何こんなとこで車押してんの?」

「ああ、実はな……」

「アタシの車の調子が悪くなってねぇ。手伝ってもらってるんだよ」

 十代が話そうとした瞬間、いきなり新しい声がした。車の陰に隠れて気づかなかったけど、どうもずっといたらしい。ちょっとぽっちゃりした体系の、優しそうな人だ。

「ああ、それでこの車を校舎まで押してかなきゃいけないんだ。やっぱ困ってる人はほっとけないしな」

「なるほどねえ…………オーケー十代、せっかくだから僕も手伝うよ」

「え、いいのか?お前まで遅刻することはないぜ」

「まったく、今自分でも言ったばっかりじゃないの。この遊野清明、困ってる人の横をたったか走っていけるほどの薄情者に見える?」

「ありがとな、清明!」





 結局、ガッツリ遅刻しましたとさ。とっぴんぱらりのぷう。わかってたけどね!…………そういや、あの人結局誰だったんだろう?名前がトメさんってことだけはわかったけど。

「それで、アニキも清明君も遅れちゃったんスか?」

「ああ、もうこうなったらしょうがない、勉強の成果を見せられなかったのは残念だけど実技試験で本気出すしかないな!」

「いや、むっちゃ嬉しそうじゃん」

 なんてことをダベりながらの昼食タイム。すると、そこに見慣れた顔がやって来た。…………僕のおにぎり勝手に盗られたー!

「やあ、君たち。もしよかったら、俺も混ざっていいかい?」

「ああ、別にかまわないぜ三沢」

「三人とも久しぶり、だってさ。それと、このおかか美味しいよ、とも言ってるよ」

「そりゃどうも、夢想………」

 ああ、僕の一日のエネルギー源が…………まあいっか。もう全部食べられたものについてあーだこーだ言ってもしょうがないし、ね。

「二人ともこんなところまで、一体どうしたんスか?」

「ああ、実は今日から新しいカードのパックが購買で販売されるんだ。遅刻した君たちに、それを教えないのも不公平だろう?」

 ふーん、新しいパックかぁ。興味はあるけど
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