第1回 (粒咲あんこ・火向井ゆり
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……まだスーパーマリオRPG全クリしてない」
「………全クリ前提とか、おかしいだろお前………」
ぶっ続けでやっても朝までに終わるとは思えない………
「それが普通でしょ!!」
「普通な訳あるか!!」
「先生おかしいよ!!」
「おかしいのはあんこだ!!」
流石にこれ以上は親御さんにも心配させるし、立場上俺自身が危うい。いくら仕事が忙しい親だとしても家に帰らなければ心配するだろう。
「でも………!!」
「取り敢えず今日は送っていくからまたやりたかったら明日来い!!どうせ今週は特に用事ないから!!」
どうしても譲らないあんこにそう条件を提案した。休日が潰れるのは勿体無いが背に腹は代えられないだろう。
「………分かった」
その条件であんこは渋々納得してくれた。
取り敢えず安心出来そうだ。
「ゆり、軽くて助かったわ………」
「先生セクハラ………」
「えっ?駄目か?」
あんこにコクりと頷かれた。
今俺はゆりをおんぶし、荷物をあんこに持ってもらってゆりの家を目指していた。
ゆりの家の住所は流石に覚えていなかったが、ゆりの生徒手帳に住所があり、あんこの家よりも近かったので先に送る事にしたのだ。
「しかしゆり全然起きないな………」
「全く起きる気配無いわね………」
揺すっても声を掛けても起きない為、くすぐっても起こそうかと思ったが気持ち良さそうに寝るゆりの顔を見て、その気は無くなった。
「全く、何で家の学校の風紀委員長はこんなに子供っぽいんだが………」
「本人の前では絶対に言わないのよ………」
「分かってるよ」
流石に本人が気にしている事をしつこく弄るつもりは無い。
「だけど可愛いわね………」
「そうだな………」
ゆりの寝息を聞きながら俺とあんこはゲームの話をしつつ、ゆりの家を目指したのだった………
その後、無事にゆりを送り届けた俺達。
いきなり寝ている娘を担任の先生、しかも男が送り届ければ流石に問題になるかと思ったが、ゆりは俺の家に遊びに行くと連絡をしていたらしく、特に何も言わず、事無きを得た。
その後あんこを届け終え、家に着いたのは23時半を回っていた。
「疲れた………けど、やっと俺の時間だな」
ビールを出し、スーファミの前に座る。当初の予定通りスーパーマリオRPGをするためだ。
「さてと、寝るまでにマロの国まで行きたいな………ってあっ」
電源を付けて思い出した。
「そうだ、バグってデータ消えたんだ………」
改めてあの時の状況を思いだし、ため息が漏れる。
「………まあ仕
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