第1回 (粒咲あんこ・火向井ゆり
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………」
流石に戦況はあんこの有利であった。この手のゲームをやった事があるのかあんこはキビキビとボンバーマンを積み上げていく。対してゆりは慎重に積み重ねている。
このゲームで重要なのは連鎖を繋げ、いかに爆弾を爆発させ、相手にブロックを積み上げる事だ。
更に一発逆転のデカ爆は専用のゲージがあり、そのゲージはボンバーマンを消す事と速く積み上げていくことで上昇していく。
『デカ爆だー!』
「ええっ!?」
なので積み上げるスピードの速いあんこの方が先にデカ爆を出現させた。
「これでトドメ!!!」
ボンバーマンと同じ様に降りて行くデカ爆。それはまさに言葉通りトドメであった。
「ああ………」
爆発と共にブロックが一気に積み上がっていく。そしてゆりの画面が完全に埋まった。
『ヤラレター』
「私の勝ちね」
「ううっ………悔しい………」
ゆりが悔しそうに呟き、あんこが余裕そうに構える。その後もあんこの方が分があり、結局2戦目もあんこの勝利で終わった。
「ううっ、結局勝てなかった………」
「さあ、次は先生ね。このまま全勝かしら………?」
「さて、それはどうかな………?」
甘いなあんこ、これはぷよぷよの様な落ゲーとは違う。
「レトロゲーと共に生きてきた俺の青春の力を見せてやる!!」
「何それ!?」
「速い!!」
俺の作戦だが、俺はいかにデカ爆を速く出現させるかに焦点を置いた。この『ぱにっくボンバー』において、デカ爆を爆発させればその後の逆転はかなり難しくなる。先ほどの説明の様にゲージは積み立てて行くだけで先ず上昇していく。
「これぞ、勝利の方程式!!」
作戦は左右2列にボンバーマンの塔を作る。中心に積まなければ左右にいくら積んでも問題無いのだ。
そしてそこからボンバーマンを消していく。連鎖は完全に運になるが、スピードで差を付けた上、3つで消せるこのゲームは無茶苦茶に積み重ねても結構連鎖が続くのだ。
「くっ………!!」
どうやらあんこも俺の行動の意図に気が付いた様だ。慌ててボンバーマンの落とすスピードを速め、少しでも追いつこうとしている。
「だが、もう遅い!!」
『デカ爆だー!』
俺の思った通り、先にデカ爆が出現した。これであんこももう終わりだ。
「俺の勝ちだあんこ!!」
俺は勝機を確信してデカ爆を落とした。
「………ふふ」
「!?」
だが、俺はあんこが一瞬笑ったのを見逃さなかった。
『5連鎖!!』
「なっ!?」
5連鎖。
それはそれまでの4連鎖と大きく違っていた。
「5連鎖だと!?」
高々
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