妖精の法律
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気を波動へと変換することができるのである。
「それがとっておきか?だが、俺にもあるぜ」
ラクサスもノーラン同様に両手を合わせる。そこから少しずつ両手を離していくと、そこに光が集まってくる。
「な・・・あの魔法は・・・」
「ん?」
ラクサスがやろうとしている魔法に気づいたイワンは脂汗が止まらない。
ノーランはラクサスが何をやろうとしているがわからないが、目の前の敵を倒すために強大な魔力を溜めていく。
「俺はじじぃの孫・・・そして」
ラクサスとノーランの魔力が完全に溜まりきる。
「これで終わりだ!!」
ノーランがラクサスに向かって波動の球体を投げようとする。
「妖精の尻尾の魔導士だ!!」
しかし、それよりも先にラクサスの両手に集まった光が一気に放出される。
「妖精の法律だと!?」
「俺の仲間をキズつけたことを・・・
後悔しながら消えてゆけ!!」
カッ
闘技場にいるノーランやイワン、それどころか幻を見ていたはずのシリルやナツたちの目にもすべてを包む輝きが見える。
ズァァァァァァ
ラクサスの仲間を守りたい想いが込められた魔法は術者が敵と判別したものすべてを攻撃する超魔法。
光が消え、闘技場の煙が少しずつ晴れていく。そこにはキズだらけでなんとか立っているラクサスと何が起きたのかわからないマトー君。そして力なく倒れる大鴉の尻尾のメンバーと真っ白になり立ち尽くすノーランとイワンの姿があった。
『こ・・・これは一体・・・』
実況のチャパティも闘技場にいるラクサスたちを見て何と言えばいいのか言葉に詰まる。
「「「「「「ラクサス(さん)!!」」」」」」
シリルたちはキズだらけのラクサスを見て心配し叫ぶ。だがラクサスは大丈夫だということを見せたいのか、ゆっくりと手を下ろし、顔をあげていく。
『しかしこれは・・・何が起きたのか・・・』
闘技場の中で無事だった審判のマトー君は金の鎧に身を包むイワンを見てあることに気づく。
「この顔・・・ギルドマスターカボ!!アレクセイの正体はマスターイワンカボ!!」
手足をバタバタさせそう言うマトー君。それを聞いた観客たちは動揺を隠せない。
『先程まで戦っていたラクサスとアレクセイは幻だったのか!?立っているのはラクサス!!試合終了!!」
鳴り響く試合終了のゴング。だがラクサスの勝利というだけでこの戦いは終わるはずがない。
『そして我々の見えぬところで6人がかりの攻撃。さらにマスターの大会参戦か。これはどう見ても反則じゃの』
解説のヤジマは目を細めながら
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