妖精の法律
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とするが
ガシッ
ラクサスはそれを受け止めるとそのまま足を掴み後方へと投げ飛ばす。
「っお!!」
投げられたノーランは空中で体勢を整え、ラクサスに自らの服の一部を引き裂いて作った魔導爆弾を投げつける。
ドガァン
「ぐわあああ!!」
爆弾はラクサスのすぐ目と鼻の先で爆発し、爆風がラクサスを襲う。
「ぐっ!!」
一方ノーランは体勢を整えたもののそれは攻撃を行うためのもの。なので投げられた体は闘技場の壁へと打ち付けられ苦痛に顔を歪ませる。
互いに大きなダメージを受けたため、起き上がるのに時間がかかる。だがそんな2人とは対称に周りの観客席などではある変化が起きていた。
シリルside
「なんだ!?今の爆炎は!!」
「一体何が起きているんでしょうか?」
グレイさんとウェンディが闘技場から上がった炎を見てそう言う。その炎はすぐに消えてしまったが、会場にいる全ての人が思わずざわつく。
『今の爆炎は一体・・・』
『ラクサスくんとアレクセイくんの戦っている場所からはまるで違うところから上がったねぇ』
チャパティさんとヤジマさんの言う通り、爆炎は幻の2人から大きく離れたところからあがった。つまり・・・
「今の炎はアレクセイのもの・・・ってことですかね?」
「いや・・・あれは恐らくノーランが魔法だな。一度魔導爆弾であのような炎を見たことがある」
俺の言葉にエルザさんがそう言う。ノーランの魔法は人以外のものを違うものに変える魔法だったから、その可能性は大きいか。
「ちょっと待って!!ノーランの魔法ってことは・・・」
「おい・・・まさかあそこにいるレイヴンの奴等は・・・」
俺たちは大鴉の尻尾の待機場所を見る。そこにはノーランを始めとした大鴉の尻尾の魔導士たちがいるように見える。だけどラクサスさんとノーランが戦っているということは・・・
「あれは思念体だ!!」
「えぇ!?」
エルザさんがそう言い、ウェンディが驚いて声をあげる。それにノーランだけが思念体な訳がない。たぶん幻を使って観客や俺たちの視界を遮り全員でラクサスさんを一斉攻撃していたんだ。
「そんなの反則行為だろうが!!」
「そうと分かれば・・・」
「もうここで黙って見てる必要はないですね!!」
グレイさん、エルザさん、俺は闘技場へと降りようと岩でできた柵に足をかける。だがそれを制止する腕が目の前に現れる。
「大丈夫だって!!落ち着けよ」
「ナツ!!」
俺たちを制止したのはナツさん。ナツさんはただ黙って闘技場を見つめている。
「ラクサスならあんな奴等敵じゃねぇ
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