暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第192話 放たれた凶弾
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目に焼き付けてある。

 目的地、自分の位置、見える景色と地形。

 得る事が出来た全ての情報を頭の中に映し出すと、自分が判りやすい様に視点を変える。

 上空から、眺める様に視点を入れ替え、そして最短且つ効率の良いルートを導き出す。

 敵の位置もそれらの情報に組み込んではいるが、流石にアルゴリズムで動くMobなら兎も角、彼らの行動の全てを把握出来る訳ではない。行動を、あの死神の様に巧みに操る様な事をこの短時間で出来る筈も無い。
 
 無用な戦闘(参加者たちには申し訳ないが……)が増えるが、それらを圧倒し続けるリュウキ。自分と一戦 戦うにはまだまだ力量が足りなかっただけの事だから、諦めてもらうしかない。敗者に気遣う余裕などないリュウキはそのまま走り続けた。

 
《都市廃墟》の南東の入口を目指して……。











〜ISL ラグナロク・都市廃墟エリア〜




 キリトとシノンは、衛星情報を確認し、作戦を実行に移していた。
 この場所にいるのは、《銃士X》だけであり、《スティーブン》も《赤羊》も《ジーン》もいない。故に、死銃(デスガン)の正体は……、あのぼろマントの正体が《銃士X》だと結論した。

 そして、あわよくばリュウキとも合流し、3:1で攻める事も視野に入れていたが、都市廃墟エリアの傍に位置していたとは言え、少し離れていた。

 死銃(デスガン)と思われる《銃士X》が《リココ》を撃とうとしている状況だった為、合流するよりも先に撃退する方向にしたのだ。

 その作戦は、キリトが後ろから攻撃をし、そして シノンが通りを挟んだ向かいのビルから狙撃体勢をとる事。

 キリトがピンチになったら、その時はシノンが援護をする。と言う単純且つ最も効率の良いモノだ。狙撃手(スナイパー)であるシノンの能力を最大限に活かすことも出来、そして何よりも、彼女に及ぶ危険が下がると言う事。

 これは、事前にリュウキと話していた事でもある。シノンを死銃が狙う可能性、それがかなり高いと言う事は、事前にある程度の予想はしていたのだ。……その理由は、あの言葉に反応したプレイヤーにあった。

「オレは君と別れてから、30秒後に戦闘開始する。その時間で足りるか?」
「……うん。十分」
「よし、じゃあ頼んだ」

 キリトは、躊躇う事なく、背中を廃車であるバスから離し 殆ど足音を立てずに、潜伏しているスタジアムの南ゲートを目指して駆け出した。


――納得した訳じゃないのに。


 この時、シノンはそう考えていたスタジアムに、自分も行くと反論をしようとしたのだが、キリトの強い視線で遮られた。最大限に活かす作戦だと聞いたけれど、それでも……、彼らと共に戦う事で 得られる判
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