暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第192話 放たれた凶弾
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入口は鉄格子で閉じられており、プレイヤーは通り抜ける事は出来ないだろう。

「そうだな。9時のスキャンまで、あと3分か。……この廃墟の中にいる限り、衛生の眼をごまかすことはできないよな?」
「うん。前の大会じゃ、たとえ高層ビルの1階にいても、マップに映ったから。隠れるのに大きなリスクがある水中か洞窟、それ以外に衛星スキャンを避けられる場所はないはず」
「OK。なら、次のスキャンで死銃の場所を特定。勿論、リュウキの居場所も同時に。……位置的に奴が誰かを撃つ方が早い場合は、死銃優先だな。その場合の戦術として、まずオレが突っ込むから、シノンは援護を頼む」
「……それはいいけど」

 シノンは、肩をすくめ 久々にキリトから一本取るべく指摘した。

「問題はあるよ。死銃(デスガン)ってアイツの正式なキャラネームじゃない事、これが始まる前に、あんた達にキャラ名確認させられたから、間違いないわよ。 忘れてないでしょうね? 名前が判らないと、レーダー上で位置を突き止められない」
「う……、そ、そうか」

 キリトは肩を竦め、考える。

「確か、出場者達の中で、知らない名前は5人、だったよな? その内追いかけていた《ペイルライダー》は死銃じゃなかった。 てことは残りの4人……《銃士X》《赤羊》《ジーン》に《スティーブン》の内の誰かが、複数いるかもしれないけど、さっきの死銃に間違いない。……だけど、4人はやっぱり多いな。ペイルライダーを追いかけてる時に、他の連中も確認しておけば良かった」

 キリトは、4人いる事を考えるとやや後悔をしていた。
 死銃(デスガン)が1人ではない可能性も高い上に、4人もいれば、1人1人確認している内に、誰かを撃つ可能性が高いからだ。

「もし複数いたら、迷ってる余裕はないわよ。誰を攻撃するか今決めておかないと……。ん、あのさ、今ふと思ったんだけど……」

 シノンはこほん、と咳払いをして続けた。

「……その内の1人 銃士、《ジュウシ》をひっくり返して《シジュウ》。《X》は《クロス》、あいつがやっていた十字の事、……ってのは、流石に安易過ぎる、よね」
「う、うーん……いや まぁ、 VRMMOのキャラネームなんて基本みんな安易だと思うけどな。オレもそうだし、アイツも。……君は?」
「……わたしも」

 互いに微妙な視線を交わしてから、同時にもう一度咳払い。

「いっそ、《スティーブン》の方が名前のとおり外人さんなら話は早い。《ジーン》、ってあまり聞かないし……、ってそんなに外人さんを知ってる訳じゃないけど。BoBには、海外プレイヤーは出てないのか?」
「ん……」

 クロノメーターに視線を走らせると、2分を切っている様だ。でも、まだ説明をする時間があると判断し、出来るだけ早口で説明を
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