暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第190話 ALOからGGOへ
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ずかしそうに照れながらも、必死にそう返した。確かに、リュウキには勝ってほしいけれど、キリトの事だって大切な家族だ。……大切な姉の大切な人、そして ユイにとっては最愛のパパなのだから

「えっと、勝負の世界は非情、とも言いますよね?」
「えー……ユイちゃん……?」

 突然、ユイの言葉を聴いてアスナがぎょっとしていた。ユイは、小さなナビゲートピクシーの状態だから、アスナの肩に座っている。

「勿論、私はパパにもお兄さんにも負けて欲しくないですが、勝負、ですからね」

 どうやら、ユイはレイナの考えがしっかりとわかっている様でそう答えたみたいだ。ユイの意図が判った皆は頬を緩めた。

「そうですね。お2人の勝負でしたら、どちらが勝ってもとっても爽やかな気がしますよ」
「きゅるるっ!」

 シリカがそう答える。ピナも同様だ。……2人の事をよく知っているのはピナも同じだから。

「あっはは! スポーツみたいだね? 所謂、精神に則って〜って感じで」
「でも、何だか判る気がします。お兄ちゃんとリュウキさんの勝負の時、すっごく悔しそうにしてるの見た事あるけど、最後は笑顔だったから」

 リズとリーファも揃って笑っていた。

「へぇへぇ、やーっぱ どこに行っても大人気なんだよなー。黒銀共は」

 2人の話題で予想通りに盛り上がりを見せている女性陣を眺めながら、酒をあおるクラインだった。



 それは、大分久しぶりだった。


 ここに集った7人と1匹だが、この場所は勿論現実世界ではない。

 皆でプレイしているVRMMO、《アルヴヘイム・オンライン》の中だ。
 広大なワールドマップの中心にそびえる巨大な《世界樹》上の空中都市《イグドラシル・シティ》の一画にアスナがキリトと共に借りている部屋が今日の集まり会場となっている。因みに、1ブロック先にあるのが、レイナ達の借りている同じ種類の部屋であり、アミダクジで場所を決めたのだ。

 月額2000ユルドの賃料を払っているだけあって、7人入ってもまだまだ余る程相当に広い。

 更にクラインが今飲んでいる酒に関しては、棚に並んでいる。酒呑みキャラを現実でも仮想世界でも貫いてきているクラインが各妖精の種族の領地から、更にはヨツンヘイムにも巡って集めてきたものだ。……リュウキにも色々頼んでいた様だが、現実世界での1件があり、中々首を縦にふってくれず、苦労したとの事だった。

 キリトも、リュウキに習って拒否したりもしていた。レア装備とかなら兎も角、まだ酒を楽しむ様な歳じゃないし、魅力を感じなかった、と言うのもあるだろう。それに、入手は難しい事でもない。ただ、他の種族に圧倒的に顔が広い2人なら、楽に〜と思った様だ。……その事を知って更に盛大に拒否したのは言うまでも
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