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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第187話 5人の候補
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いんだ。
「まぁ、いいわよ。……アンタは、別に良いのよね? 何だか、さっきからコロコロ表情変えてるだけだし」
シノンはとりあえずOKを出した。……リュウキに。
「じゃ、とりあえず向こうで」
そして、シノンはドサクサに紛れてリュウキの手を再び取った。再び、あの温もりが身体の触覚信号として脳内に叩き込まれる。
……無意識に、それに飢えていた? ……もう一度、感じたかった?
シノンはその一瞬頭に過ぎった考えを一蹴する様に軽く首を振った。
「え、は? い、いや……」
しどろもどろになっているキリト。……リュウキは苦笑いをする。シノンは本当にキリトの事を毛嫌い、と言うか敵意をものすごく向けている。……昨日、打ち負かしたのは自分なのに、それ以上のモノをキリトに向けているのだ。
「……一体ナニしたんだ? キリト。 シノンに」
だから、ため息を吐きながらも、そう聞いていた。
まず間違いなく、あの時。……あの性別がバレた? 時に何か不味い事をした様だ。それをかなり根に思っている様だ。ビンタの1発や2発で許さない程に。
「あ、あはは……その……」
思わずキリトはリュウキの問いに答えそうになった瞬間。
「……言うな!」
シノンの眼光が、言葉が弾丸となってキリトに発射された。撃ち放たれたその弾丸が、キリトの脳天を貫いたかの様にキリトは仰け反っていた。
「は、はい……」
シノンの一撃に思わずキリトは頷いた。
全面降伏、と言ったところだろうか、リュウキはこれ以上聴いても答えられないし、何より別に意味のない事だから、聞く事を止めた。
「すまないがキリトも一緒に頼むよ。 ……別に今大会で共同戦線張ってる、って訳じゃないから。ただ、情報の共有はしよう。と決めていた事なんだ」
「………」
シノンは、その言葉を聞いて一頻り睨んだ後、目を伏せた。一先ずOKの証だと受け取った。掴んでいた手を離し……(僅かながら、名残惜しそうに)、すたすたと歩き始めた。その後にキリトとリュウキが続いていった。
総督府ホールの端末で、参加エントリーを済ませた3人は、タワーの地下一階に設けられていた広大な酒場ゾーンに向かった。
シノンは奥まったブース席にするりと腰を下ろした。ドリンクメニューを眺めるシノン。……ちなみに、ここは酒場だと言う事もあり勿論アルコールの類の名前も連なっているけれど、……目もくれないリュウキ、いや 露骨に目を反らせた。
「ん? どうかした」
シノンは、その僅かな挙動を見逃さない。……色々としてやったり!とされていたから、何か弱点でも、と思った、というのは別の話。
「……いや」
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