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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第187話 5人の候補
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としては、そこまでいうつもりは無かったんだけど……、と苦笑いをしていた。
キリトは、まず最初にシノンに話しかける、と言う選択肢が間違えていた様だ、と後悔。接触はリュウキに任せれば良かった、とも。……だけど、もうここまで来たら後には引けないから、ヘコタレずに言葉を重ねた。
「え、えと。それにしても えらく早い時間からダイブしているんだな。……人のこと言えないけど、まだ大会まで3時間はあるぞ」
「ん。……正確には3時間5分」
街にある時計を見て時刻を確認するのはリュウキ。以前時刻に遅れそうになってしまった事もあって、普段よりもやや敏感になってしまった様だ。……ちなみに、それはシノンも同様だ。
「昨日は誰かさんのおかげで危うくエントリー為損ないそうになったから」
ぷい、と背ける彼女。流石にそう言われたら、リュウキも反論する。
「……その誰かさんの中にはシノンも入ってるだろ? ……色々とオレに聞いていたんだから」
「うぐっ……」
小さく咳き込むシノン。 振り返って軽くその藍色の眼で睨みをきかせてくるが……、直ぐにため息を吐いていた。
「それに関しては、私の落ち度だわ。……でも、大体そっちだって今から潜ってるじゃないのよ。 アンタ達に暇人見たく言われたくないわよ」
「い、いやいや、そこまで言うつもり無いって。た、ただ……その〜」
リュウキの一言でやや好戦的に構えていたシノン。
ここでの発言はまさに火に油を注ぐ様なものだから、慎重に慎重に言葉を選ぼうとしていたキリト。それを見たリュウキは言葉をキリトに代わって繋げた。キリトは随分と時間が掛かっている様子だから早く!という事だ。……流石はリュウキである。
「色々と教えてくれないか? 少し、今大会の事で。……必要な事なんだ。頼む」
リュウキは真剣な顔つきを……、と言うより元々同じ顔だ。シノンにはそう見えた。そして、キリトは心底この男が一緒にいてくれて良かった、と思わずにはいられなかった。何より、キリトは当初のシノンに声をかけた時の事もあるけれど、自分にはアスナという相手がいる。
……仮想世界でも許容されざる行為だと思えるが、これは天地神明に誓って、ナンパ行為じゃない!
と、心の中で絶叫をした。……横の男にそんな自覚が元々あるかないか、それは判らない……いや、判る。全く考えてないだろう。彼にもレイナと言う相手がいるんだけれど、そんな事は露とも考えていない様だ。
リュウキ自身はただただ、自分の使命、任務を果たす為、新たな犠牲者が出ない様にと考えているのだ。……何よりも、目の前にいる彼女にもその魔の手が及ぶ可能性がある。……考えたくない事だけれど、あの件もある。
――可能性は、考えたくないが高いと言わざるを得な
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