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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第187話 5人の候補
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キリトに名を、当事者として考えている者の名を言おうとした時。
「あ……」
「ん……?」
「………」
ばったりと出会ってしまった。……麗しき凄腕冷静美少女スナイパーである彼女に。キリトは、何やら固まっていて、シノンは露骨に嫌そうな表情、リュウキはただ軽く会釈をしていた。
――シノンは、考える。
シュピーゲルと別れた後、ただ街中を歩きながら考えていた。今回のBoBは以前よりも増して、厳しい戦闘になるだろう。……予選で自分を打ち負かした彼もそうだが、その彼と同等に戦いを続けていた彼も。
憂鬱とさえ思える黄昏色の空を背景に、歩き続ける。
その中でも、気づいたら考えてしまっているのは……、あの時の事だ。何で、この手に触れた温もりが忘れる事が出来ないのだろうか?もう、一日経っているというのに、まだはっきりとこの手に感じる事ができている。その根源が、どうしても判らない。……なんで、そこまで思ってしまうのかが、判らない。……だけど、その事を考えていると、自分のことで手一杯の筈なのに、少しだけその大変な自分のことを忘れることが出来る。
それは、決して強さなんかじゃない、ただ 忘れているだけだから、手痛いしっぺ返しをもらう事だって判っている。だけど、考えていない時は……何処か心に落ち着きさえも産まれているんだ。
……等と、心の中で自問自答をしている最中だ、ばったりと出会ってしまったのは。
もし、出会ったのが……彼1人であったとしたら、ちょっと動揺してしまうかもしれなかった。だけど、幸い?な事にもう1人いる。以前の事もあって、嫌悪感が十二分に頭の中に生まれてきた為、そのおかげで誤魔化しをする事が出来たのだ。
「や! シノン。今日は宜しく」
嫌な顔をしているというのに、彼は、キリトは最初こそ固まった様だけど、何処にも躊躇い等が無い様子だ。……キリトを知っている者からすれば、十分に色々と考え苦悩すらもしつつ声を掛けている事が判るんだけど……、シノンにはそうは見えないだろう。リュウキはリュウキで、軽く挨拶をする程度。
「……よろしく、ってどういう意味」
フン、と鼻を鳴らしながら、藍色の瞳をギラつかせていた。それを見ただけで、キリトにはやや後悔の顔色も見えたが、ここまで来たら後にはひけないだろう。
「まぁ これから戦う相手には……なかなか言えない言葉だな」
リュウキも、キリトの気兼ねない接し方を見て、苦笑いをしていた。
「まったくよ。……白々しい」
「い、いや、いいじゃないか。お互いベストを尽くしてって事で! そ、それにリュウキまで一緒に批難しないでくれよ」
キリト1人孤立しかけていたから、思わず抗議をリュウキにもしていた。別にリュウキ
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