暁 〜小説投稿サイト〜
《無限の翼》・・・ゲッターロボがインフィニットストラトスの世界で暴れるお話しです。
序章・・・かなりシリアス展開しちゃいます。
第1話 ISに拒絶された少女【姫子】
[6/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初
いている。

「あ、あれは…なに?」

わたしが声を上げてミユキさんを振り返ると、ミユキさんは真っ青な顔をしてへたり込んでしまっていた。

上空のそれは、突然、下部に穴が開き、そこから、何か人のような形のものが次々と飛び出してきた。

「来い!白式!」

織斑君の掛け声に呼応して、純白の鎧が彼を包んだ。


【挿絵表示】


「橘、早乙女を連れて、早くシェルターに入るんだ」

「分かった」

わたしはミユキさんの腕を掴むと思い切り引っ張った。でも、ミユキさんは腰が抜けてしまっているのか、なかなか動いてくれない。

「どうしたの…ミユキ…しっかりして…」

わたしが声をかけると…

「…終わりよ…」

「えっ?」

「もう…終わりなのよ…なにもかも…」

ミユキは、顔をくしゃくしゃにして泣きながら叫んだ。いつもの冷静なミユキじゃない。

「危ない!」

急に織斑君の声が聞こえた。彼は私とミユキの前に立った…見ると、彼の剣が何かに突き立っている。

何か…

「グ、グエェェ」

その何かは白式の剣に体を裂かれて倒れこんだ。

「きゃ…」

わたしは思わず叫んだ。それは異様な光景だった。人ほどの大きさはあるのだろう、緑色のそれは、まるでカメレオンのような顔をしている。そして、両腕は、まるでハサミのように鋭くとがった爪が何本も並んでいた。それにもまして奇怪なのは、それが身に着けているもの。鉄の鎧とでも言えばいいのか…様々な機械がまるで体に埋め込まれているようだった。

…これは…なに…

その疑問の答えを探す暇はなかった。織斑君の白式は、私たちの周りに群がるその何かに向かって、次々と攻撃を加えて行った。

「ミユキ…早く!」

わたしは力を込めてミユキに声をかけ、彼女の手を引いて、近くのビルを目指す…しかし…

「…姫子ぉ!危ない!」

わたしは突然の衝撃に、胸から地面に転倒した。後ろから誰かに突き飛ばされたのだ。そして、ミユキの悲鳴を聞いた。

「み、ミユキ…」

振り返ると、背中から鮮血を吹き出して倒れるミユキが見えた。その後ろにはあの化け物がいる。

「ミユキ、ミユキ…」

わたしは夢中で、ミユキに這いより彼女に覆いかぶさった。どのくらいの時間だったのだろう…わたしはもう死ぬのだなと心の中で感じていた。不思議とあまり怖くはなかった。ミユキがすぐそばにいたから…でも、できることなら、きちんと恋愛したかったな…私は、ミユキを抱き続けた…




「ぐわああああああああああっ」

突然の織斑君の悲鳴で私は我に返った。ふと、振り向くと、私たちの後ろにいたはずのあの化け物はいなくなっている。…どうして…

「ぐはああああっ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ