【ソードアート・オンライン】編
100 迷宮区での出来事
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と決めていた。……麻痺毒≠ノ冒されたわけでもないのに、その場から動けなくなっていた。
(……この声は──真人君…っ)
彼≠ヘボク達に未だに背を向けたままであるが彼≠フ茶色の髪を見ていると、彼の声を脳内で再生させていると、真人君に間違いない=Aと云う観念が──それはもう面白い早さで固まっていく。……声に出なかったのはひとえに歓喜≠謔閾驚愕≠ェ勝っていたからである。
(……こっちを向くっ…!)
真人君(仮)>氛氓烽ニい彼≠ヘゆったりとした所作でこちらを向く。漸く拝める様になったその顏は、子供が見たら間違いなく泣きだしそうな¢o眸を有していた。
……ボクがこの【ソードアート・オンライン】の世界に転生して約5年。ボクはこの出会い≠待ちに待っていたのだ。……だからボクが真人君──升田 真人≠フ顔を忘れる事は無かった。彼≠フ顔は升田 真人そのもの≠セった。
(真人君、また会えた…っ!)
「……何か用か? ……って、泣いてるのか?」
「……え、嘘 なんで…」
そう真人君≠ノ言われて、目元を指で拭ってみれば、指には水滴が付いていた。 ……その水滴が結晶となって割れた。……そこのところで、漸く泣いていた事に気付いた。
……どうにも、ローブのフードからボクの涙が漏れていたらしく、それを真人君≠ノ見られたのだろう。
ボクの涙は数分間に亘り流れ続けた。
………。
……。
…。
「……説明してくれるよね、お姉ちゃん」
「うん…。ま──キミもここに居てね」
「えー、俺も?」
安全地帯に連れられ、漸くボクの波立っていた感情が落ち着いた頃、一番最初に切り出したのはアスナだった。……真人君≠ェこっそりとかの場から抜けようとしていたので、逃げないようにね?≠ニ、釘を刺しておく。
「……まずは自己紹介からした方が良さそうだね。ボクはユーノ。素顔はちょっとした理由で曝せないけど、その辺は気にしないでいてくれる方が嬉しいかな」
「次は私だね。……私はアスナです。私もお姉ちゃんと同じで素顔は曝せません」
「……アスナと──ユーノ、ね…。……じゃあ最後は俺だな、俺はティーチだ。敬称は任せる。顔の事は何と無く理由が判るから、気にしなくても構わない」
ユーノ≠ニ、ボクのキャラクターネームを真人君>氛气eィーチ君は、感慨深げに…それこそ遠い昔に想いを馳せる様に──ボクの見た事が無い表情で呟く。……何故だか少し寂しくなったが、自己紹介は恙無く終わったと云えるだろう。
「……で、ボクがいきなり泣きだした理由だったね。…
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