本編 第二部
第一章「世界を覆う沈黙の鐘」
第一章 「物語は唐突で凄絶に始まる」
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小さいころから私はいろんな組織に狙われていましたそしてそれを守ってくれた父と母のおかげで今私はこうしていられるのです」
「まさか、あなたが小さいころからこんな凶悪な事件が身の回りであったと?」
「ええ、日常茶飯事でした。通学途中トラックが突っ込んできたり、わたしが入った銀行が強盗に襲われたり」
「そういえば今回の一件で過去の事件を洗っているとみょうに豊村家で事件が多いというのは感じてはいましたが」
「まあ、全部が全部というわけではないでしょうが」
「よく生き残ったものだ」
「まあ、常人に私は殺せませんから」
「そういえば天源流の師範代でしたね」
「まあ、それだけじゃないんですけどね、天源流は実家が総本山だからやっていただけで」
「そうなんですか、うちの署でも天源流の武術を正式採用して警備の強化にあたらせようとしておりまして。石斎先生はご健在ですか」
「おじいちゃんなら教える門下生がいないってうずうずしてますよ、そちらの方もいつでも門をたたけば喜んで教えてくれるでしょう」
「そうですか、いや、すいません余計な話を」
「話を戻したいのですが、ハリケーンに軍隊を置きます」
「?なぜ、どうして軍隊を置く必要が」
「世界で今いろんな混乱が起こっているといっていましたね?」
「ええ、インターネットがへんな暗号で炎上し、株価を扱う電子機器は完全にシャットアウト世界中で大恐慌の前触れのようなパニックが起こっています。それに各国の政界の大物たちがこぞって暗殺や戦争の発令や紛争地帯への爆撃 核のスイッチを押すかの大討論もはや完全に正気を失ったようになってしまって民族間、宗教間でも醜い争いが絶えません、なぜ日本だけが波が立たない池のように静かなのかわけがわからないのです」
「各国に通達してください、ハリケーンの付近に軍隊の派遣と宗教と民族の隔たりを越えての団結を呼び掛けてください、情報通信技術は役には立ちません、もっと原始的な手法で訴えかけるのです」
「トイウトイッタイドンナコトヲオカンガエナノデスカミスヨシムラ?」
その男は突然、家の縁側に現れた。
「手紙 のろし 暗号 スピーチ 教会の鐘 コーラン そういったものです、民族なら民族の宗教なら宗教のみんなのアイデンティティに訴えかけるのです。モンゴル人にしかわからない挨拶の仕方やチベットの高僧が喋る言葉、つまり彼らの彼らによる言葉で会話するのです」
「ナルホド、メニハメヲハニハヲトイウワケデスネ」
「あなたはどちら様ですか?」
その外国人がしゃべる前に治療から帰ってきた藤沢が驚いた声をだした。
「おやじ?」
「へ?」
「やあ、賢治まさかこんなプリティな彼女がいるなんてなんでダディにちゃんと教えてくれないくれないんデスカー?」その外国人はなんだか急に親しげにしゃべり始める、みんなの
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