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RSリベリオン・セイヴァ―
第三話「RSリベリオン・セイヴァ―」
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ッサン……あんた、もしかして白騎士事件の被害者なのか?」
俺はそう恐る恐る尋ねた。
「だったら何だってんだ!?」
胸ぐらを掴んで感情的になる男に、俺はリベリオンズのあの男が言っていた白騎士事件の真相が事実だったのだと改めて思い知らされた。
「白騎士事件は被害件数がゼロ! そう言い返してぇんだろ!?」
すると、俺は静かにこう返した。
「……あんたは、今の自分を見てどう思うんだ?」
「何だとぉ?」
「こんな歪んだ社会を守って何が楽しいんだ!?」
「……!」
「俺の質問にも答えろよ!? こんな差別で世界中が悲しむ世の中を体張って守って、いったい何の遣り甲斐があるってんだ!?」
「……」
彼は、胸ぐらを掴む手をさらに強めるが、俺の急に黙って徐々に睨み付ける顔が和らいでいた。
「こんな社会を守るために飼い慣らされた犬を演じていいのかよ!?」
「う、うるせぇ! 若いオメェとは違って、俺にはこの道しかねぇんだ……」
「でも、俺に白騎士事件のことを話したり、力づくでも俺を尋問したことは何だったんだ!?」
「そ、それは……」
「あんたは……本当にこの社会で刑事を続けたいのか?」
「……」
中年男は、徐々に返す言葉を失っていく。
「……俺は、一人の警官だ。命令ならそれに従うまでの道具なんだ。一人の人間である前に一人の警官なんだよ?」
「そう、言い続けているうちは、たんなる操り人形だぜ……」
「黙れ! お前みたいな若僧に何がわかるってんだ!?」
「少なくとも、誰かの傲慢な支配に頭を下げてやるつもりはないね!?」
「このガキ……重ね重ねぇ……ん?」
そのとき、留置場の壁が爆発ともに粉々に吹き飛んで、そこから巨大な風穴ができた。
「何だ!?」
その、風穴から一人の男が片手に太刀を担いで現れる。
「よう? 待たせたな……」
それは、リベリオンズのあのワカメ前髪の男だった。
「あ、あんたは!?」
「心配になって早く来てみれば……この様だとはな?」
「よく、この位置がわかりましたね?」
「お前の服に発信機が取り付けられていたらしい、それを頼りに後をつけたまでさ? とりあえず、ここを脱出するぞ?」
「は、はい!」
俺が男の元へ駆け寄ろうとしたが、一発の銃声が耳に入った。
「ま、待ちやがれ……!」
「あ? 何だオッサン?」
ワカメ髪の男は太刀を向けて威嚇する。
「そいつはコッチの台詞だ! 行き成り殴りこんできやがって……」
「ケッ! 糞社会の飼い犬に言われたかねぇな? ま、テメェみたいな工場長野郎は、「犬」ってよりかは「ブタ」だな?」
「言いたいこと言いやがって!」
中年男は銃を向けた。しかし、途端に銃はバラバラにされていた。おそらくワカメ髪の男があの太刀の形をしたRSを用いて一瞬で切り刻んだんだろ?
「なっ
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