第三話「RSリベリオン・セイヴァ―」
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ざけた話であった。
「何だ、こりゃ……」
事件の内容は実に信じがたい話だが、しかしこれは彼へ大いに興味を沸かせる内容となった。
「……ひょっとすると、いや……本当か?」
長年、抱いてきた彼の願望が再び湧き上がる。
「おい! 若いの?」
多熊は先ほどファイルを持ってきた部下を呼び止めた?」
「どうしたんですか? 血相書いて……」
「お、おい! この「九条飛鳥」っていうガキなんだが……この話って本当なのか?」
「ああ……偶然近くを通りかかった地元の老人が、目撃したそうですよ? なんだか半信半疑な内容ですけど……一様、一部始終をケータイで撮影したって言ってましたが、雑音が酷くて……何しろ肝心な映像が映っていなくって、聞き取れにくい音声しか残っていません。ですがそれを調べた結果、どうやらこの内容は本物に近いようなんです。音声の中に、例の若者の名前があったので……」
「……なぁ? その九条って若いのの尋問を、俺にさせてもらっても構わねぇか?」
焦りながら多熊は部下に頼み込んだ。
「え、警部がですか?」
「頼む!!」
必死で頼んでくる多熊に押されて、部下は首を縦に振った。
「わ、わかりました。では……お願いします」
「……」
何もかもがどうでもよくなった。俺は、頭の中が真っ白になる。車に揺らされながら左右を挟む男たちと共に向かうは、警察署であった。
どうして、警察署に行くんだろ? そうか、きっとRSでISの女性を殺したんだ。それがバレて殺人容疑で逮捕されたんだろう……じゃあ、この黒スーツの男たちは刑事達かな? ま、今はどうだっていいや……
警察署の尋問室で、俺は目の前の怖い顔をしたキャスケット帽を被った中年の男、おそらく刑事に怒鳴られながら問い詰められていた。それも、峠道でISを殺してことでいろいろと聞いてくる。
「本当のことを言え! お前は、あのときISの集団をどうやって殺した!?」
「そ、それは……急に刀が出てきて……」
「ふざけるなっ! 俺は、キサマがどうやってISを殺したのかと聞いている!? 仲間達が、どこからか潜んでいたんだろ?」
「違う、俺は……」
「まだ白を切るつもりか!?」
中年の男は、俺の胸ぐらを掴んでその怖い顔をアップで近づけてくる。中坊の頃、DQのゴミ共に絡まれたときの恐怖感がまた蘇ってきた。
「……」
俺は、怖くなってこれ以上口が出なかった。
「もういい……留置場にでも放り込んどけ?」
「ま、待ってくれ! 本当に刀が二本でてきて、それで……」
「ISとチャンバラごっこか? ふざけるな!!」
俺の言葉など耳にも入れず、中年の男はさらに苛立つと、容赦なく部下に命じて俺を留置場へ放り込んだ。
ガシャン! と、絶望的な音と共に俺は牢屋に入れられた……
「だ、出してくれ! 出せよ!?」
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