第三話「RSリベリオン・セイヴァ―」
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してそう返した。
「そうか……なら、そうしてくれ? まぁ、疲れが取れたらそこにあるナースコールを押してくれ?弥生が来てくれるだろう?」
と、男は俺に一枚の紙切れを渡した。
「そこに待ち合わせの場所が記されている。なに、エリア5の第三公園だ。場所はわかる?」
「はい、そこなら……」
そこなら、いつも散歩とかで欲で見ている場所だ。
「紙に書かれた通りの日付と時間帯に来れば俺は居る。あ、仮に忘れたり、紙を無くしたりしたら、お前のところへ直接来るから安心しろ?」
と、言いたいことを言って男は部屋を出て行った。
――何だったんだ……?
不思議な感じの人だと思いながら、俺はしばらく目を閉じて残った疲れを癒した。
「もうお体の具合は大丈夫なんですか?」
ベッドの隣に座る弥生は、俺の体調を気に掛けてくれていた。
「君も、肩の痛みは大丈夫?」
「ええ、すぐに手当てをしてもらいましたから、もう大丈夫です。でも……」
弥生はシュンとしてしまった。
「どうしたの?」
「九条さんが、この先どうお決めになるのか少し気になりまして……」
「あ、そうだな……?」
それは曖昧な感じだ。今の生活も嫌だし、だからといって新たに変えたところで、何か変化が起こるのかわからないし、不安だった。
そもそも、まだこの場所がどういうところなのか聞いていない。とりあえず、俺は弥生に振り向いた。
「天弓侍さん……貴方たちは、いったい何者なんですか?」
本来なら先ほどの男に尋ねるのがいいのだが、緊張もあってそんなに詳しく聞きこめなかった。
「……『リベリオンズ』。この歪んだ世界をただすために集い合ったレジスタンスの組織といったところです」
「リベリオンズ……?」
「正式には、「裏政府」がIS社会に対抗するために結成させた組織です」
「へぇ……裏政府って都市伝説とばかり思っていたけど、やっぱ本当実在したんだ?」
ネットでは少し前から話題になっていた話だ。しかし、それに関する情報やサイトは何者かによってすべて削除されたから、今ではそのページの観覧はできない。
「九条さんは、ご自宅へ帰宅されますか?」
「うん、一旦戻ってから決めないと……」
「そうですか、では……またお会いしましょう?」
と、弥生は俺にお辞儀すると振り返って行ってしまった。
「……」
俺は、彼女と共に過ごした山の中での記憶が嘘のように思えた。だが、女に縁のない俺に取って、いい思い出になったに違いない。
「帰るか……」
*
その後、俺は数人の男たちによって車に乗せられて自宅まで送り届けてもらった。
俺がいたあの場所は、表向きは無人島らしい。
「紙に書かれた通り、五日後までに待ち合わせの場所まで来てくれ? 誰にも怪しまれずに来るんだぞ? いいね?」
そう言うと、男たちは俺を降ろ
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