その8
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、落ち着いて判断出来るようになった。
だけど、冷えた頭は私に堪えきれない悲しみを突き付ける。
我慢する間もなく私はぼろぼろと泣き出した。
「な!?なんじゃ!!何があった。何故お前はそんなに荒れてるんじゃ」
「じ、自来也さん」
私も自分がとっても情緒不安定なのは分かってる。
だけど、どうしても今じゃなきゃ駄目なんだ。
早めに手を打たなきゃ駄目なんだ。
だって、相手は手段を選んでない相手何だから。
「サスケを助けて。サスケの大事な物護るの手伝って。木の葉の里から」
何とか一番言いたい事を伝えると、自来也さんの気配が変わった。
「里は、どうして私の大事な物ばっかり奪って壊すの?どうして誰かを犠牲にしなくちゃ気が済まないの?そんなもの、壊してやる!!絶対絶対壊してやるんだから!絶対無駄死にさせて、意味なくしてやるんだからぁあああ!!!!」
泣き喚く私に困惑しながら、自来也さんは私を抱き寄せ、宥め始めてきた。
「落ち着け、分かった。お前の気持ちは分かった。里がこれをしたんだな?」
それはそうであると言えるし、そうじゃないとも言える。
だから、何もする事が出来ずもどかしい。
必死に、私は自分の気持ちを自来也さんに伝える為に首を振った。
「わ、分かんない。証拠、無いの。でも、証拠ないだけなの。根拠はあるの。だけど、証拠も裏付けも、根拠を裏付ける何かを探る事も出来ないの。だけど私は知ってるの!イタチさんを追い詰めた内の一人は絶対木の葉の里の根のダンゾウだと暁のうちはマダラを名乗る奴だ!!あいつはお父さん達の仇だし、この里の敵なんだ!私がこんな目に合うことになったきっかけ作った奴なんだ!絶対許してなんかやらないんだから!ダンゾウも絶対許してなんかやらないんだから!一番大事な物を私もいつか奪ってやる!!許さない!許さない!許さない!許さない!!!!」
だけどすぐに私の訴えは激情に流されて呪詛に変わる。
「取り敢えず、これはお前のした事ではないのじゃな?」
自来也さんに抱きかかえられて問われた私はしゃくり上げながら頷いた。
「ここはどこかのォ?」
自来也さんの声が優しい物に代わる。
なんとなく、ヒルゼンさんを思い出した私は、大人しくその問いに答えた。
「サスケの家」
「サスケ?サスケ…。うちはなのか?」
尋ねられた私は自来也さんに頷いて、もう一つ打ち明けた。
「ミコトさんのお家」
「ミコト……。そうか。フガクの息子か。そうか。仲良くしておるのか?」
問いかけられた私は素直に頷く。
私にとって、サスケ君は友達だし、ミコトさん達は大切な人だった。
過去形にしなくちゃいけない事がまた悲しくなっていく。
「この血は、誰の物だ?まさか…」
「ミコ
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