第六話:嵐の前の、長い静寂
[6/6]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
う。
いや、これまでも、これからも、コイツ一人で充分だ。
何時も通りな妹の残念ぶりに呆れ、何時も通りな長い階段を上り、何時も通り神社の裏手にある自宅の扉の前に立ち、何時も通り中へ入って何時も通り階段を上がる。
そして何時も通り張り付いてくる妹をはっ倒し、窓の外に広がる何時も通りな景色を見た。
「……」
そこで俺は、とある一つの疑問を抱いていた。
何故、俺は生き返ったのか? 何故、あの激痛が起こったのか? 何故、味覚が激変してしまったのか?
そして最近分かった事―――――何故、俺はあのベランダに居る時の事から前の記憶が、大雑把にしか思い出せないのか……?
「そもそも……俺は何で『赤ん坊の時から』意識がハッキリしていた……?」
何時も通り流れて行く時間、何時も通り徐々に日が落ちて行くその風景に、俺は帰ってこないだろう疑問をぶつけた。
その何時も通りは、三日後に脆くも崩れ去る事となる。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ