第3章 リーザス陥落
第51話 其々のご褒美
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「(わ、私も……頑張ったんだもんっ! 迷惑をかけちゃってまだ恩義を返せてませんし、償いもしきれたと思えませんが……それでも、少しくらいなら……)」
ランも同じ思いだ。最初から、トマトの様に声に出す事が出来ていたとすれば、また違った展開だったかもしれない。と、意味深な言葉だけを残しておこう。
日頃の不運は、全てはこの時の為、と考えれば……気合が入ると言うものだろう。
「(はぁ……、皆が残る……と言うよりロゼやらマリアが何かこそこそしてる時から嫌な予感がしてたけど……)」
志津香はロゼ達をみながらそう思う。
自分も疲れているんだし、戦いが終わったばかりだから、ユーリも勿論疲れてる筈。だから、こんな時くらい休ませてやれれば……と思ったりしてる。……昨晩、色々と管理外したり、酷使もしたりしたのだから。
「(でも、……帰れないわ。絶対)」
だけど、最早、志津香も後退のネジは無い。その事はロゼもマリアも判っており、志津香の事をニヤニヤと見ていた。……志津香は気づいていない。気づいていたら、またいつぞやのカスタムの夜で行われた《リアル鬼ごっこ in カスタム》が始まってしまうだろうから、良かったのである。時間は有限なのだから。
「(ゆ、ユーリさんと……、だ、ダメダメ、まだ当たった訳じゃ……それに、リーザスも大変なんだし……、あ、でもでも、やっぱり適度な休息……よね? ……うん)」
かなみも、この時だけは……ユーリの言葉通りする事にした。ずっと、リーザスを、そして親友を想っていた彼女だったけれど。
この時くらいは許してくれるだろう、多分。
「ふふ、オレも楽しそうだから、乗る口なんだぜ? ユーリよ」
参加者の中で、ミリはユーリの傍へと向かってそう言っていた。この辺りの余裕が流石はミリだと言えるだろう。
「まぁ、ミリはいつもそんな感じだな。……オレ見て楽しむとか、良い性格って言えないぞ」
「ははは! まぁ良いじゃねえか。殺伐としてたんだ。たまには……よ?」
「はぁ……もう判った判った。付き合うよ」
最後にはどうにでもなれ。と言わんばかりにユーリは頷いた。
「よっしゃー! ユーリからOKを貰ったわぁ、心置きなくバトるわよ!」
「気合充分ですかねー!!」
「……バトルって。結局は運勝負じゃない!」
「……頑張ります」
「ふふ、さてと……確率論。ある程度のシュミもしておこうかしらね。占いもしておいてと……」
「腕が鳴るぜ〜!」
「……わ、私も(あぅ……私ってここぞで運がないから……)」
参戦する女性は、トマト、志津香、かなみ、ミリ、真知子、ランのカスタムの女性6名。
マリアは、口を挟まずにニヤニヤと見ていた。
明らかに動揺しっぱなしである一番
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