第3章 リーザス陥落
第51話 其々のご褒美
[14/16]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
っておくよ」
「にぎゃ〜〜! 羨ましいですかねーー!! 折角金賞だったですのに〜……!」
「でも、トマトさんも楽しかったんでしょ? ……なら、良いじゃないですか」
「う、確かに……頑張って強くなったところは見て貰いましたですが〜。当初の煽りである《1日恋人券》じゃなかったのが残念ですかねー……」
「はは、んな悲観する事無いって思うぜ?」
ミリはニヤリと笑ってトマトに言い聞かせる。トマトは判らなかった様だから、ミリは答えた。
「ロゼは言ってたろ? 《第一回》って……」
「あっ!?」
「ふふ、次こそは色々と楽しめれば良いじゃないですか。何時になるか判りませんが……、それを待つのも楽しみましょう?」
「そうですね……、そうですかねー!」
あっという間に笑顔になるトマト。
その3人の姿を遠目で見ている者がいた。哀愁漂わせている……。
「(良いじゃないですか、トマトさん ……だって、わたしなんか……わたしかんか……)」
思い出せば思い出すほどに……、膝から崩れ落ちそうになってしまう。今日は絶対に枕を濡らしてしまいそうだと自分でも思ってしまう。でも、カスタムの町・町長代行であるランは そう気落ちしてもいられない程多忙なのだ。
「ラーン?」
「うひゃいっ!?」
いつの間にか、ミリに背後を取られていて、その首筋に息を吹きかけられた。驚きのあまり、一気に背筋が伸びてしまうラン。
「今度、ユーリとのディナーでもセッティングしてやるよ。第一回は、残念賞って事でな?」
「えっ……?」
そのミリの言葉を疑うラン。
不幸体質が続いていると言われた? のに、自分にそんな幸運があっていいのだろうか?と思ってしまう。
「だから、こっち来て飲もうぜ?今日くらいは良いだろう?リーザスの連中の計らいなんだからよ?」
「あ……はい。そうですね……はいっ! ミリさん、お願いしますっ!」
ミリの後ろに、後光が差して見えている気がした。多分、今ミリが、ランに迫ろうとしたら、条件反射で受け入れてしまいかねない程、ランは、ミリに深く感謝をしていた。
ミリとランは、2人に合流する。それを見たトマトは、笑顔でミリにワインを注いだ。
「今回は ランさん残念だったですかねー。まあ、トマトもちょっと不服と言えばそうですがー、お互い頑張りましょー! 次は 負けないですよー!」
「う、うんっ! 私も……負けないわよ? ……(ありがとう……トマトさん、それにミリさんも……)」
不幸体質なランと幸運のスキルを持ってるトマト。
2人が合わさればイーブンっ!なんて思ってしまったランだったが……、素直にトマトの明るさに感謝するランだった。
「後は志津香だな? アイツの姿が見えないが…
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ