第30話
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したんだぞ、一緒に空を飛ばせてやるって…!
―ナターシャとはまた飛べるよ。…ちょっと場所が変わるだけ。それに…
―それに?
―話だと何もかも無くなってるなら、約束も…。―それは…悪い。約束を反故にしちまった。
―気にしちゃ駄目だよ!君は僕とナターシャの為に動いてくれた、だから、今度は僕が動く番だ。
―ゴメ、いや、違うよな。こういう時は…ありがとう、だよな。
―そうだよ、お節介さん。これからよろしく!
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斯くして、『銀の福音』を素体に、ヴァンガードの修復、融合が行われた。ヴァンガード主体になるよう調整したようで、カラーは依然として変わらず濃紺。しかし、銀の福音の能力を組み込んだ故に細部は異なる。
特に角は刀剣の様な形になり、四基あったスラスターは半分の二つに。そしてスラスターから噴出するエネルギーも赤くなった。
「加えて福音のカラーの銀色を体表にコーティングして超高高度の飛行による奇襲隠密能力の向上って、智春君やりすぎ…。」
神様が呆れるが、多少やりすぎても篠ノ之束はぶっ飛んだIS仕込んでそうだし、問題はない。
「まあ、否定はしないけど。じゃあ、またあの世界に行ってもらうけど、何か要望はある?サービスするよ?」
神様の質問に、少し考える。何が自分に一番必要か。そして苦笑する。なかなかお節介な男だと。
「一度白騎士事件の当日、ゼロ・グランツが被災する場所に飛ばしてほしい。ゼロと家族を助けたら、IS学園の入試試験日に。」
家族を失い荒んだゼロ。もしかすれば、家族が生きていれば穏やかになるかもしれない。そして入試試験日には一夏がくる。話しかけて、また仲良くなってみたいのだ。
「そっか。だったら、この部屋のドアを開けていけばいいよ。試験日には君が事を済ませたのを見計らって転送するからさ」
「頼む。…じゃあな神様、行ってくる!」
懐かしいドアを開けて、漆黒の空間を飛翔する。
待ってろよ、過去ゼロ!
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