言葉
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さん、今度ケータイ一緒に選んで下さいね?」
「別に構わないが……ガラケーでいいのか? 女性はガラケーを好むと、どこかで見た記憶がある……」
「サバタさんが選んでくれるものなら、何でも嬉しいです!」
「何でもってのは実は一番厄介なんだが……まあいい、実際に見てから選んでもらうとしよう」
「はい! よろしくお願いします! ……って、あれ? もしかしてそこにいるのは……シュテル、レヴィ、ディアーチェ? 皆までここに来るなんて、一体どうしたんですか?」
『気付くの遅いわ!!』
「はうっ!?」
マテリアルズからの総ツッコミにビクッと驚いて涙目になる“U-D”。昔は絶望や悲観のあまり反応が薄かったのだが、これまでの経歴や精神世界で密かに何度か会話したおかげで、彼女もそれなりに素が出るようになっている。それでわかったのは、素の“U-D”は驚くほど良い子なのだが、長い間闇の書の中に封印されていたせいで対人経験がほとんど無いから、自然と引っ込み思案になってしまった所だ。
「さて……柴天の書に関わる者同士、再会して積もる話もあるだろうが、それはしばらく置いといてくれ。早速本題に入りたい」
「はい、わかりました。それで本題というのは……、……っ!? まさか……本当に行うつもりなんですか!? いくらサバタさんでも危険すぎます! だって――――」
「おっと、何を言われてもやめるつもりは無いぞ。もうマテリアルズとは話がついているし、何より俺自身が覚悟を決めた。心して聞け、砕けえぬ闇……システム『アンブレイカブル・ダーク』! 今から俺が……俺達が永遠結晶エグザミアの暴走を止めてみせる!」
そう宣言した俺は、“U-D”を包む繭に手を添える。深く息を吸って心臓の鼓動を整えた次の瞬間、暗黒チャージを開始。それによってエグザミア暴走の影響を受ける矛先を変え、“U-D”の代わりに俺が全ての負荷を引き受ける!
「サバタさんっ!!」
「ヌグッ!! ……グァァッ!! な、何を……しているディアーチェ!! 早くワクチンを打て!!」
「承知した!! 耐えてくれよ、教主殿!!」
そしてディアーチェが自分のデバイス、“エルシニアクロイツ”を俺の背中に接触させて、これまでの間に彼女が構築してきたワクチンを送って来る。刹那、全身が煉獄の炎に焼かれるかのような凄まじい激痛に襲われる。一瞬でも気を抜けば全身がバラバラに壊れてしまいかねない程の苦しみ……だが俺が耐えねば“U-D”がこの痛みを受ける事になる。彼女はもう十分苦しんだ、それならこの苦しみは俺が全て引き受けてやる!!
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