本当の家族
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「本来魔導士の体内には魔力が流れている。シリルはそれを見ることができるはずなんだが今戦っているラクサスとアレクセイの体内に流れているはずの魔力を見通すことができない。
それは私たちに見えているラクサスとアレクセイの体内に魔力が流れていないから。つまりあれは本物の人間ではない・・・ということだろ?」
「そ・・・そんな感じです!!」
俺が説明に困っているとエルザさんがわかりやすく教えてくれる。
「何かガードみたいなのがかかってて見えねぇっつうことはねぇのか?」
「それも考えたんですけど、あんなにボロボロなラクサスさんがそんなことやってる余裕はないでしょうし、まず間違いなく幻かと」
グレイさんの仮説を俺は否定する。アレクセイの魔力だけ覗けないならその考えもありだけど、ラクサスさんのも覗けないとなるとやっぱりあれは幻と考えるのが得策だろう。
「でもなんで幻なんか見せてるの?」
「そうだよ。アレクセイさんはそんなことして何か意味があるの?」
俺の推測にルーシィさんとウェンディが疑問を持つ。
「たぶん観客とか俺たちに見せられないものでもあるんじゃないですか?」
「見せられないものってなんだよ」
「さすがにそこまでは・・・」
俺の推測にナツさんが突っ込んでくるがさすがにそこまでは俺にはわからない。
「ちょっと待て、もしかしたら幻の中でレイヴンの奴等また汚ねぇマネしてんじゃねぇだろうな」
「考えられなくはないな」
「えぇー!?」
グレイさん、エルザさんがそう言い、ルーシィさんが驚いて声をあげる。
「だったらすぐにでも助けねぇと!!」
「待ってください!!」
「ナツさん落ち着いて」
ナツさんが闘技場に飛び降りようと体を乗り出したが俺とウェンディが腕をつかんでそれを止める。
「なんで止めんだよ!?」
「幻の中でイカサマしてるとは限りませんし、もし普通に戦っていたらそれを止めた俺たちが失格させられるかもしれませんよ」
「うっ・・・」
俺の説明でナツさんは飛び出すのをやめて元の位置へと戻る。
「今は信じましょう、ラクサスさんを」
俺たちは戦っているであろうラクサスさんを信じ、闘技場を静かに見つめることにした。
第三者side
「対妖精の尻尾特化型ギルドだぁ?」
ラクサスはイワンの言葉を訝しげに繰り返す。
「その通り!」
「我々は妖精の尻尾のメンバーそれぞれの苦手とする魔法の使い手のみで構成されている」
「僕たちはその中の精鋭4人だ」
フレアとイワン、クロヘビがそう言う。クロヘビの言う4人とはフレア、ク
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