本当の家族
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シリルside
「っざけんなよラクサス!!本気出せってーの!!」
俺が闘技場にある妖精の尻尾Aの待機場所にようやくたどり着くと、ナツさんがラクサスさんに向かってそう叫んでいた。
「どうなってやがる・・・」
「あのラクサスが・・・」
「どうも気になるな・・・」
「アレクセイさんって人から気配とかそういうのを全く感じないんですけど・・・」
グレイさん、ルーシィさん、エルザさん、ウェンディがそう言う。
『ああっと!!あまりに一方的な展開、妖精の尻尾Bチーム、ラクサスの武勇伝もここまでか!?』
『圧倒的というか、凄まじい強さだねぇ』
『それなのにあまり魔力を感じないですね、まだ全力ではないということでしょうか?』
アレクセイがラクサスさんをあまりにも圧倒していることに対して実況のチャパティさんたちがそう言う。
「皆さん!!」
「シリル!!」
俺はウェンディたちの後ろから急いで待機場所に入るとすぐに闘技場が見える場所へと移動する。
「あんた、ケガ大丈夫なの?」
「休んでなくてもいいの?」
ルーシィさんとウェンディが俺を心配してそんな声をかけてくれる。
「大丈夫です、もう十分休みましたので」
俺は2人にそう答えると医務室の魔水晶ビジョンで感じた違和感を確認するために目を使ってラクサスさんとアレクセイの戦いを見る。
「やっぱり・・・」
「「「「「?」」」」」
俺は生で2人の姿を確認したことで感じていた違和感を確信に変えることができた。
「どうした?シリル」
「何がやっぱりなの?」
エルザさんとウェンディが闘技場を見ていた俺に対してそう言う。ナツさんたちも俺が何に気づいたのか気になっているようだ。
「今戦っているラクサスさんとアレクセイ、幻ですよ」
「「「「「何!?」」」」」
俺の言ったことに驚く皆さん。
「どういうことだ!?」
「つーかなんでそんなことがわかるんだ?」
興奮しているナツさんと冷静に状況を聞こうとしているグレイさん。
「以前ポーリュシカさんからもらった魔法書で『相手の魔力の流れを見る』というのがあったんですけど、そのやり方であの2人の魔力を見ようとしても全く見えない・・・ううん、覗けないんです」
以前もらった魔法書とはもちろんエドラスのヴァッサボーネが俺に渡すようにポーリュシカさんに預けた魔法書のこと。あれにあった魔水晶の使い方をそれなりに覚えたお陰で相手の魔力の流れを集中すれば見れるようになったんだ。
「なんで覗けないと幻ってことになるの?」
「えっと・・・」
ルーシィさんの質問になんて答えたらいいのかわからない・・・
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