準決勝木戸川戦!前編
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
しみなく発動して、その甲斐あって、なんとか失点には繋げずに踏ん張っていた。
「ずっと攻撃されてばかりじゃない…!」
ベンチではそんな雷門の状態を見て、夏未が叫んでいた。
「いいや…突破口はある」
そう口を開いたのは監督だ。
「え、突破口…?」
心美も監督に突破口?と首を傾げながら聞く。
「追加点の欲しい3兄弟が、攻撃にはやって突出ぎみになっている。中盤との連携に隙が出来始めた」
「そ、それじゃあそこを突けば」
「鬼道はもう気がついてるはずだ」
なかなか2点目が取れないことに焦り始めた3兄弟は、どんどん強引に点を取ろうとするようになり
味方にラフプレーをしてボールを奪い取ったりとメチャクチャなサッカーをしていた。
だんだんと足並みが狂い始めた3兄弟と木戸川イレブン…それをいち早く見抜いた鬼道は、今が反撃に転じるチャンスだと仲間達に指示を飛ばした。
「3兄弟が焦り始めたぞ。ディフェンスは機能している、後は攻撃だ!」
「だけどあいつら、豪炎寺を特に警戒してるはずだぞ」
「じゃあどうすりゃいいんだ…?」
「あ…その警戒を逆に利用するってのは?」
「ああ、それがベストだろうな。頼んだぞ雷藤、豪炎寺、染岡!」
いつにも増して相手から厳しいマークを受けている豪炎寺。木戸川イレブンは豪炎寺の強さを誰より知っているので当然だ…、しかし今回はそれがこちらの好機に変わる。
その警戒を利用し、豪炎寺と染岡を囮にすれば絶好の得点チャンスが生まれるはず…。
そこでトライペガサスの出番というわけだ。
「マジそれ?わざわざチャンスをくれるとは!」
そして円堂からのゴールキックで試合再開となったが、わざとゴール前のパス回しでもたついていると3兄弟が一気にボールを奪おうと突撃をしてきた。
「かかったなアホ兄弟め…」
俺はそう呟くと、まんまと誘い出された3兄弟の背後へ向けて、俺はパスを通す。
「鬼道ーっ!!」
《おおっと!?豪炎寺と染岡がサイドから駆け上がっていく!》
そして鬼道へパスが通ったと同時に、木戸川の両サイドを一気にえぐっていく豪炎寺と染岡。
豪炎寺を使ったカウンターと思ったのか、すかさず豪炎寺達へマークを集中させる木戸川、しかしそれこそ俺たちが思い描く最高の状態だ!
「今だ!!」
「行くぞぉっ!!」
手薄になった中央を一気に駆け上がっていく一之瀬・土門・円堂の3人!そして絶好のタイミングでトライペガサスの体勢に入る!
一之瀬、円堂、土門は見事な交差線を描き、青い渦が巻き起こる。強風がペガサスへと変わり、空へと羽ばたく。
そこに3人が上空へ飛び上がり、蹴り落とした。
「「「うおおお
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ