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イナズマイレブン〜クロスライジング〜
準決勝木戸川戦!前編
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しみなく発動して、その甲斐あって、なんとか失点には繋げずに踏ん張っていた。

「ずっと攻撃されてばかりじゃない…!」

ベンチではそんな雷門の状態を見て、夏未が叫んでいた。

「いいや…突破口はある」

そう口を開いたのは監督だ。

「え、突破口…?」

心美も監督に突破口?と首を傾げながら聞く。

「追加点の欲しい3兄弟が、攻撃にはやって突出ぎみになっている。中盤との連携に隙が出来始めた」

「そ、それじゃあそこを突けば」

「鬼道はもう気がついてるはずだ」


なかなか2点目が取れないことに焦り始めた3兄弟は、どんどん強引に点を取ろうとするようになり
味方にラフプレーをしてボールを奪い取ったりとメチャクチャなサッカーをしていた。

だんだんと足並みが狂い始めた3兄弟と木戸川イレブン…それをいち早く見抜いた鬼道は、今が反撃に転じるチャンスだと仲間達に指示を飛ばした。

「3兄弟が焦り始めたぞ。ディフェンスは機能している、後は攻撃だ!」

「だけどあいつら、豪炎寺を特に警戒してるはずだぞ」

「じゃあどうすりゃいいんだ…?」

「あ…その警戒を逆に利用するってのは?」

「ああ、それがベストだろうな。頼んだぞ雷藤、豪炎寺、染岡!」

いつにも増して相手から厳しいマークを受けている豪炎寺。木戸川イレブンは豪炎寺の強さを誰より知っているので当然だ…、しかし今回はそれがこちらの好機に変わる。

その警戒を利用し、豪炎寺と染岡を囮にすれば絶好の得点チャンスが生まれるはず…。

そこでトライペガサスの出番というわけだ。

「マジそれ?わざわざチャンスをくれるとは!」

そして円堂からのゴールキックで試合再開となったが、わざとゴール前のパス回しでもたついていると3兄弟が一気にボールを奪おうと突撃をしてきた。

「かかったなアホ兄弟め…」

俺はそう呟くと、まんまと誘い出された3兄弟の背後へ向けて、俺はパスを通す。

「鬼道ーっ!!」

《おおっと!?豪炎寺と染岡がサイドから駆け上がっていく!》

そして鬼道へパスが通ったと同時に、木戸川の両サイドを一気にえぐっていく豪炎寺と染岡。

豪炎寺を使ったカウンターと思ったのか、すかさず豪炎寺達へマークを集中させる木戸川、しかしそれこそ俺たちが思い描く最高の状態だ!

「今だ!!」

「行くぞぉっ!!」

手薄になった中央を一気に駆け上がっていく一之瀬・土門・円堂の3人!そして絶好のタイミングでトライペガサスの体勢に入る!

一之瀬、円堂、土門は見事な交差線を描き、青い渦が巻き起こる。強風がペガサスへと変わり、空へと羽ばたく。

そこに3人が上空へ飛び上がり、蹴り落とした。

「「「うおおお
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