第1章:平穏にさよなら
第4話「転機」
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..ごめんね。聖奈さん。僕の事助けようとしてくれたのに。」
さっきの魔法陣とかについては今は聞かない。おそらく、普通に魔法なんだろうし、今は緋雪が元に戻っただけでも良しとしよう。
「っ....。」
「...?緋雪?どうした?」
抱きしめてるから横顔しか見えないけど、どこか様子が変だった。
「っ....、お兄ちゃん...離れて...。」
「え?どうしt「お願い!」わ、分かったよ...。っ...!?」
そうして僕が緋雪を離すのと、緋雪が僕を突き飛ばそうとするのは同時だった。
「ぁ....ああ....!」
「緋雪....?」
突き飛ばされた体を起こし、緋雪を見ると、緋雪は喉を抑えるようにしながら苦しんでいた。
「喉が...喉が渇くの...!」
「喉...?何か飲み物でも....。」
―――...いや、分かってる。ただの喉の渇きじゃないって事くらい。
「お兄ちゃんを見てると...喉が...。」
「緋雪....。」
―――...でも、信じたくないんだ。
「渇く....欲しい.....。」
「もしかして緋雪、その姿は....その衝動は...。」
―――...例え、ステータスを視た時から想像できた事だとしても。
「血が....欲しい...!」
―――...緋雪が、血を吸いたくなる衝動に負けてしまうなんて。
「吸血衝動....!」
僕を見つめる緋雪の瞳は、爛々と赤く輝いていた。
「っ....!」
思わずステータスを視る。
志導緋雪 Level4
状態:吸血衝動▼、暴走▼、吸血鬼化▼
「やっぱり...!」
思った通りの状態に、思わず歯噛みする。
「志導君!今度こそ下がってて!」
聖奈さんが前に出て、さっきの十字架を掲げる。
今度は聖奈さんが光に包まれる。
光が晴れると、聖奈さんは黒いリボンが付いた大きなボタンのようなものが付いたリボンのように伸びる青い縁の大きな白い帽子を被り、左側頭部に天使の羽の髪飾りを付け、裾と縁のラインが赤色になっている黒い上着を着て、チェック柄の灰色の膝上までのスカートと縁がリボンになっている白いソックス、黒い靴を履き、縁のラインが青色の白いマントを胸元の赤いリボンで止める形で羽織った姿になっていた。
「シュライン!彼女を無力化するよ!」
〈了解です!〉
またもや女性の声が聞こえ、気が付くと聖奈さんは十字架を模した青いラインの入った白い槍を持っていた。
「っ...ぁ....シャルラッハロート....!」
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