第1章:平穏にさよなら
第4話「転機」
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こまで苦労してないかな。いざとなったらお兄ちゃんが助けてくれるし。」
「そう言えば、一つ上のお兄さんがいるんだったね。」
月村さんには一度お兄ちゃんの事を話した事があったっけ。
「王牙君も、さすがに上級生には逆らわないだろうね。」
「そうとも限らないんだよね...。普通にお兄ちゃんに突っかかるもん。あっさり受け流されてるけど。」
お兄ちゃんは私の事を護るためか、護身術とかを独学で鍛えてるからね。簡単に撃退しちゃうんだよね。
「あー、そう言う所羨ましいわね。」
「あれ?そっちには織崎君がいるんじゃないの?」
バニングスさんが言った事に私はそう言う。
「うーん...神夜は頼りになるんだけど...。」
「神夜君の場合、言い合いになってなかなか解決しないの。」
...なるほど。お兄ちゃんの場合は転生者じゃないからほんの少し潔く引くけど、織崎君の場合は転生者って互いに分かってる分、反発が凄いのか。
「...って、私はこっちだから、また明日ね。」
「えぇ。また明日よ。」
「教科書、ありがとね。」
そう言って私は二人とは違う道に行って別れようとする。
―――キキィッ!
「「「―――えっ?」」」
私達三人の声が重なる。理由は目の前に止まった黒塗りの車だ。
「えっ、ちょっ、何するの!?」
「いやっ、離してください!」
「くっ....!」
中から黒服の人たちが何人も出てきて、私達を車に引き込む。
「(これは...誘拐...!?)」
ダメ...特典を使いこなせない私じゃ、こいつらは倒せない...!
「(お兄ちゃん....!)」
そうして、私達はなんの抵抗も出来ずに連れ去られていった。
=優輝side=
「...どうしたの志導君?」
「えっ、あ、いや...。」
緋雪が急いで走っていったのを見送っていると、聖奈さんに話しかけられた。
「なんか、妹が急いで何かを届けに行ってさ...。」
「そうなの?」
「多分、誰かの忘れ物を届けに行ったんだろうな。」
...まぁ、緋雪が言ったのならしょうがない。今日は一人で帰るか。
「じゃあね、聖奈さん。」
「あ、せっかくだから途中まで一緒に帰ろうよ。」
「えっ?」
いきなりそう言われるとさすがに驚く。
「別にいいけど...。」
なんでいきなりそんな事を?
...今更だけど、彼女は転生者だ。それも、前世は男だったという所謂TS転生者。偶に原作キャ
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