第1章:平穏にさよなら
第4話「転機」
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。」
「そうなの?ならいいけど...。」
普段はお淑やかな感じの月村さんだけど、織崎君(普段は一応こう呼んでいる)が中心の出来事となると途端に妄信的になる。それは他の人も同じだ。
「(...なんか、周りが洗脳された人達ばかりでストレスが溜まりそう。)」
男子達は別にそういうのではないんだけど、同じ女子としては...ね。
「(...早く放課後にならないかなぁ...。)」
早くお兄ちゃんと一緒に帰りたい。
〜放課後〜
「ん〜!やっと終わったぁ...。」
終わりのチャイムが鳴り、私は大きく伸びをする。
「...っとと、まだ帰りの準備終わってなかったんだった。」
鞄に持って帰る物を詰め込み、今度こそ帰ろうとする。
「....あれ?」
ふと、そこで隣の机...つまり月村さんの机の上に何かが置いてあるのが目に入った。
「...あ、これ宿題に必要な奴...。」
置いてあったのは国語の教科書で、今日の宿題はこれを使わないと分からない問題だった。
「...仕方ない。まだ放課後になったばかりだし、走れば追いつけるかな。」
この程度で見捨てるほど私は薄情じゃないし、さっさと鞄も持って駆け出す。
「あれ?緋雪、どうした?」
「ごめん!お兄ちゃん!これ、届けに行かなくちゃならないから一緒に帰れない!」
階段で待っててくれてたお兄ちゃんに手短にそう伝え、月村さんに追いつくために走る。
「月村さん!」
校門を抜け、しばらく走った所で月村さんに追いついた。
「えっ、志導さん!?」
「こ、これ...忘れてたよ...。」
持ってきた教科書を手渡す。
「あっ!あ、ありがとう...。ここまで走ってきたの?」
「まぁね...。ふぅ、疲れた...。」
特典の恩恵か、私はそれなりに体力がある。...今回はそれでも疲れたけど。
「....あれ?いつものメンツは?」
そこで月村さんがいつものメンツ(原作キャラとか)と一緒じゃないのに気付く。
「うん。今日はアリサちゃんとヴァイオリンの稽古だから。」
「そうなんだ。」
道理でバニングスさんと二人でいた訳だ。
「えっと...アンタは志導緋雪...でよかったわね?」
「そうだよバニングスさん。」
バニングスさんも会話に入ってくる。
「アンタも苦労してるわよね。」
「...?何が?」
「ほら、アイツよ。王牙帝。」
「あー....。」
確かに、私にも絡んでくるんだよねぇ...。踏み台。
「まぁ、そ
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